カツレツっちゅうのは、トンカツのルーツであり少ない油で焼くように揚げるものだ、 と勝手に決めこんでいましたが、どうやらそうではありません。
カツレツっちゅう呼び名は、日本独自のもので、フランス料理における本名は、コートレット(肉を薄く切る事)というのです。
コートレット、コートレット、コトレト、ケトレト、ケトレツ、カツレツというように訛っていったものなのでしょうか。
広辞苑におけるカツレツの説明には『豚、牛、鶏の切り身に小麦粉、溶き卵、パン粉をつけて、油で揚げた料理で単にカツとも呼ぶ』とありますから、 トンカツはもちろん、チキンカツだってカツレツなんです。
ところでコートレットとは『豚、羊、鹿などの肋骨ごとに分割したあばら肉のことを指す』そうですから料理名っていうか素材の部位名になります。 衣つけて揚げる件とはまったく関係ないんですよねまったく。
以上、少し釈然としませんが、カツレツについての説明とさせていただきます。 それではよい一日を! と遠くへ行ってしまってはこのページがムダになりますから、カツレツの一風変わった作り方を掲載し結びとさせていただきたいと思います。
今回豚肩ロースを用いています。 どの部位を用いなければカツレツでない、というワケではありませんので、たんなるロースだって一向に構いません。
必要ならば筋切りを施し、塩、胡椒を振ってからしばらく日本酒に漬けておきます。
ここで秘密のタレを調合しておきます。 卵黄に溶かしバターを加えてかき混ぜて、粉チーズやパセリ、 パプリカを振りこんでネットリさせておきます。
肉を酒から取り出して水気を拭きます。 そしていつものトンカツを作るように、衣付けを行います。
まずは小麦粉をまぶしつけまして・・・
用意しておいたデラックスなタレをくぐらせます。 いつもならばここで溶き卵です。
そしてベトベトな肉にパン粉をまぶしつけます。 今回はポサポサになったパンを粉砕した自家製パン粉を用いています。
フライパンにオリーブ油とバターを半々の割合で投入します。 まるで揚げるかのように焼いていくわけですから油の量はかなり多めになります。
はじめに両面にこんがりと焼き色をつけてから、時折ひっくり返しつつ、弱火でじっくりと火を通してください。 今回フタをしました。
でも別に、「油少なめで調理しなければカツレツではない」という話でもありませんから、いつものようにたっぷりの油で普通に揚げるほうがハッキリ言って簡単だし楽です。
どうして油すくな目でカツレツは焼くように揚げるのかというと、形が平たいので裏返して焼く事ができ、コロッケみたいに油中に浸る必要がないからです。 一方コロッケは油が少ないと鍋底に接してしまい形が崩れてしまいます。
肉に火が通ったら器に取り出しまして、同じ鍋で即タレをこしらえます。 豚テツのタレをつくるときのように、 鍋に残る油を半分ぐらい捨てまして、そこへ皮をむいたトマト(むき方)、ニンニクのみじん切り、 酢、塩、胡椒、レモンを加えて火にかけて、 煮立つ寸前に火からおろして肉周辺にジャッとかけます(動画:かつソース)。
フレンチドレッシングのようなソースでカツレツを食べるのです。
※肉をいつものように揚げた場合は、別鍋でソースの材料をあわせて作ってください。
Instagramはじめました! ぜひフォローお願い致します。
10/06/19