ボルシチとはロシア料理の一種で、牛肉や野菜類を煮込んで、ビーツ(赤カブ)を加えた赤色のスープのことです。 たっぷり時間をかけて、煮込んでみたいと思います。
1、ボルシチ作りには赤蕪(カブ)が欠かせません。
そんな赤カブを、ボルシチを作るたびに用意するのではなくて、赤カブを酢漬けを作っておいてから、ボルシチを作る度に利用するのがよいのだそうです。 赤カブを酢漬けにすると、長期保存もできます。
まずはじめに赤カブの皮をむき、1センチぐらいの輪切りにします。 そして、塩茹でにするのです。
串が楽に通るくらいに茹でた赤カブを器に移し、酢をかけます。 しばらくすると、酢は美しい朱色になります。 この赤カブの酢漬けが、ボルシチを作る際の旨みと色を助ける大切なものになります。
2、さてボルシチ作りにとりかかりましょう。 牛のイチボやもも肉、バラ肉、もしくはスネ肉を5人前で500グラムばかり用意します。 ちなみに今回は牛バラ肉を使います。
大鍋に水を張り、肉を入れて、グツグツじっくり煮ていくわけですが、にんじんの葉っぱの付け根や、ニンニク、ネギの青い部分、さらにタマネギ丸ごと一個にクローブなんかも入れておきます。
3、煮ていくうちに、アクが浮かんでくるので取り除いて、水も減ってきたらその都度足します。 そしておよそ8時間程度じっくりと煮るわけです。
煮終える頃には肉がすっかりと柔らかくなっていますので、くずれないようにそっと取り出して、冷ましておきます。
4、スープはクズ野菜を取り出して、濾して、なるべく澄ませます。 そしてザラメをひとつまみ投入し、さらにワインか酒を入れて、塩で味をととのえます。
スープの中には、ビーフシチューの時のようにブーケガルニを入れておきます。 ブーケガルニは月桂樹の葉2枚、パセリの芯、セージなどを紐でしばって作ります。 さらにロシア人はウクローブを投げ入れるのだそうです。
5、スープの中には次々と、煮えにくい野菜から投入していくわけですが、なるべく大きめに切った野菜を使います。 ジャガイモは皮をむいて丸ごと放り込み、タマネギは分厚く輪切りにして放り込みます。
トマトは表面を焼いてから皮をむき、分厚く輪切りして加えます。 さらにここで、ビーツの酢漬けも入れ、ボルシチ全体にほんのり赤みをつけます。
6、しばらくし、ひとにぎりの白米を加え、ボルシチにとろみをつけると同時に米のうまみを追加します。
さらにニンジンの輪切りを投入し、キャベツの葉を一枚一枚ちぎり入れます。 そしてさきほど取り出し冷ましておいた肉塊を筒切りにして入れます。
もしもマッシュルームがなければシメジやエノキを入れます。 お好みで湯通ししたベーコンを加えるとボルシチのできあがり。
食べる際にはサワークリームを添えます。
以上ボルシチでした。 ビーツとサワークリームの酸味がきいたシチューは、ビーフ・シチュー等とはまた違ったおいしさがあるということを教えられます。 相当な時間煮込まないといけないのですが、今回ストーブの上で気長に煮て作りました。
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