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エタリの塩辛

エタリの塩辛

長崎の誇るとっておきの珍味・・・それが「エタリの塩辛」です。

エタリとはカタクチイワシのことでありまして、このイワシを丸ごと塩漬けにして熟成発酵させたものなんです。  常日頃発酵にはロマンを感じておりまして、自作してみたいという欲求に素直に従ってみました。

カタクチイワシ

カタクチイワシ

新鮮なカタクチイワシを用意します。 ザッと塩水で洗ってから水気をよく切りまして、


イワシを塩漬けにする

塩漬け

容器に入れて塩漬けにします。 イワシと塩の割合は、イワシ6に対して塩1で仕込んでみました。

イワシと塩を混ぜ合わせてからワラで覆います。 まじないのために唐辛子を一本放りこんでおきました。

エタリの塩辛愛好会にある作り方の「五升がき」という部分の意味がどう調べてもわかりませんでした。


重石をする

重石をする

あとは上から重石をして、ひと月ばかり寝かせるだけです。 直射日光の当たらない所で保管します。

季節にもよるとは思いますが、小バエがブンブン飛び回りますので、ある程度密閉できるよう袋で覆ったりしたほうがよいみたいです。 どんな小さなスキマからでも彼らは侵入してきますからね。

重石をしてから2、3日もすれば水があがってきます。 時折ワラをのけて様子を確かめ、優しく上下を返してみたり、汁に身がヒタヒタに漬かるようにと世話をしたほうが楽しくもあり、 美味しくなるのではなかろうかと思っています。 イカの塩辛酒盗みたいな感じです。

丁度ひと月ぐらい経過したところで、独特のよい香りがしてきましたのでつまんでみると・・・間違いない味がします。  冷蔵庫で保存し、毎晩日本酒と共に少しずつ味わいます。


エタリソース

エタリソース

完成したエタリの塩辛でソースをこしらえ、ふかしたジャガイモにからめてつまめばこりゃたまらんです。

オリーブオイルを熱し、刻んだニンニクを炒めます。 よい香りがしてきたところでエタリの塩辛を合わせると、 すぐにエタリは溶けてソース状になります。


以上エタリの塩辛の作り方でした。  このページを作るにあたり、エタリの塩辛愛好会のサイトを大変参考にさせていただきました。  心よりお礼申し上げます。


ハイムー(鹹魚)

マカオにはハイムーという珍味があります。 曹白魚という50センチぐらいの魚を丸のままワタごと塩漬けにします。

するとエタリの塩辛同様、たんぱく質が分解しはじめ、醗酵します。 腐乳が好きな人にはたまらない風味をもつそうです。


エタリの塩辛のツボ

  • 骨ごと頭ごと食べれます。
  • 秋の彼岸前後(9月中旬〜10月)に仕込めば上手に仕上がるといわれているそうです。 ちなみに今回は梅雨場に仕込みました。
  • 塩辛を作ると、もれなく「エタリ汁」がついてきます。 これはいわゆるひとつの魚醤ですので、料理の隠し味として存分に活用します。
  • カタクチイワシでアンチョビを作るというテもあります。
  • 仕込む際に麹を加える手法もあるそうです。 間違いなく旨そうですね。 さぞ発酵が促進されることでしょう。
  • 塩辛すぎる場合は、レモン汁をたらしたり、酒で洗ってからつまむとよいです。
  • エタリはカタクチイワシの地方名です。
  • エタリの塩辛は古くから長崎県雲仙市小浜町、南串山町を中心として作られていました。 保存食、常備菜として愛されてきた食物です。
  • スパゲッティを作ったりもします。

おさらい

カタクチイワシに塩をしてひと月寝かせ、パクパク食べる。


11/07/13


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