息子と2人で森へ出かけることにハマっています。 そういう我等は森ボーイと森おやじと家族に呼ばれています。
森の中にある図書館でみつけたタウン誌に、長崎の伝統料理がいくつかのってありました。 今回その中からハトシを作ってみようと考えました。
それでは早速ハトシ作りを始めます。 タウン誌によると、ハトシは「エビのすり身を食パンではさんで揚げたもの」とあります。 簡単です。
スーパーから冷凍エビのむき身を買ってきました。 それをすり身にするわけですが、 これまでにハトシを食べた数少ない経験による印象と、個人的な好みでいくとこの場合、 エビ団子を作る時のように徹底的にエビをすりこむ、というよりも「荒くつぶす感じ」が雰囲気だと思います。
小エビをすり鉢に入れて突きほぐし、 そのままではパンにはさみにくいので、大正コロッケよろしく小麦粉と卵をつなぎにしました。 かるく塩、胡椒を振りこんでおきます。
あとは食パンにすり身を塗りつけまして・・・
二つに折ってから低温の油でじっくりと揚げるだけです。
右の画像では折り曲げたパンを一口サイズに切り分けてから揚げていますが、何度か試してみた結果、 一枚の食パンにすり身を塗り、それを二つに折ってからそのまま揚げたほうが手っ取り早いし簡単だし、仕上がりもきれいでした。
揚げたあとにパンを切り分けると、断面が美しいんですよね。 レモンを絞り込んでからつまむとこれはもう・・・素晴らしいハトシでした。
よくよく考えるとおいしいに決まっているんです。 ハトシ自体、いわば「エビカツ」なのですから。
ハトシって、長崎の宴席ではたまに、そして控えめにテーブルの隅っこに置かれていたりします。 それを「おぉ、ハトシだよハトシ。やっぱこれだよね」と喜び勇んでかぶりついている人をいまだかつて見たことはありません。 揚げたてのハトシがこんなに美味しいことから考えてみると、それはいつも出されるハトシが冷たくしぼんでしまっているからなのかなあ、と思います。 ハトシが「長崎の伝統料理」というよりもむしろ「名物料理」と言われるようになる日が来るまで、 ハトシを応援します。
さて、今回入手したタウン誌には、ハトシ以外の長崎伝統料理も紹介されていました。 長崎に住んでいながら、 名前すら聞いたことのない料理がいくつかありました。 それぞれの料理の説明を読んでみて、それに近いな、と感じた料理をいくつか掲載します。
肉団子です。 塩、砂糖で味付けしたひき肉に小麦粉を加えて練り合わせ、揚げています。
これをダジ汁で煮込んだものが、カンギオンです。 長崎では牛のかまぼこ、略して「牛かん」とも呼ばれるそうです。
ぷちぐる内のレシピで似たものとして「豚団子鍋」があります。 ちなみに今回は肉だんごをこしらえておでんの中に放り込み、 静かに煮込みました。 団子自体には大した味付けをしていないのにダシをどっぷり吸いこんでいてオツな味です。 日常の食卓で十分活躍できる一品です。
醤油、砂糖、酒で下味をつけた鶏肉や魚に片栗粉をまぶして揚げたものです。 唐揚げですね。 ちなみにゴーレンは竜田揚げのルーツになったともいわれているそうです。
長崎の天ぷらは衣に味付けをしていたりします。 たとえばキビナゴの揚げ物などです。
豚肉ともやし等、家にある野菜を炒めたものです。 醤油、酒、砂糖で味をつけます。 「そぼろ」という名の由来は「あらく切ったもの」という意味になるそうです。
野菜炒めですね。
ヒカドは野菜を切り分けてから煮て、さつまいもでトロミをつけたものです。 すすへひとは小麦粉などでトロミをつけたスープです。
右の画像はトロミをつけたとうがん煮を作っているところです。
具沢山の雑煮が長崎では作られ、お正月だけでなく祝い事の席などで楽しまれています。 詳しくは全日本雑煮大図鑑:長崎具雑煮をご覧ください。
※ぷちぐる内の雑煮レシピはこちら→雑煮
以上です。
10/02/03