カタクリの地下茎から作った白色のでんぷん。 葛粉同様に用いる。 市販品の多くはジャガイモのデンプン。 唐揚げの衣やトロミつけに用いる。
小麦の種子を細かくひいて粉にしたもので、パンやうどんの製造に用いられる。 うどんこ、メリケン粉という呼び名もある。
小麦粉の70〜75%はデンプンで、8〜12%はタンパク質。 タンパク質の主要成分はグリアジンとグルテニンで、グルテニンは弾力に富むが粘着力は弱く、 グリアジンは弾力は弱いが粘着力が強くて伸びやすいという性質を持つ。
小麦粉に水を加えてこねることにより異なる性質を持つタンパク質同士が結びついて、両方の性質を兼ね備えたグルテンが作られる。 グルテンを持つのは小麦粉だけで、 さらにグルテンは麩質とも呼ばれ、これから麩(フ)が作られる。
強力粉、中力粉、薄力粉の違いは、主に小麦粉に含まれるタンパク質の量の違いになる。 強力粉はおよそ11.5〜13パーセントのタンパク質が含まれており、 準強力粉には11パーセント前後、 薄力粉には8.5パーセント前後、 その中間の中力粉には9%前後。 それぞれ用途により使い分けられる。 強力粉は粘りが強い。 薄力粉は粘りが弱い。 スパゲティなどのパスタにつかわれるセモリナとよばれる粉は、粗挽き粉のことで、デュラムコムギからつくられる。
小麦粉を練る時塩を入れると腰の強い弾力のある生地ができる。 これは塩がグリアジンを溶かす性質を持つからといわれている。
なのでコシが欲しくない時、たとえば天ぷらの衣やパイ生地に小麦粉を使いたい場合は塩を加えない。
8.5パーセント前後のタンパク質が含まれる。
9パーセント前後のタンパク質が含まれる。
13パーセント前後のタンパク質が含まれる。
ソバの実をひいて粉にしたもの。 そばきり、そばがきの材料となる。
小麦は固いので、挽いて食べねばならなかった。 又、粉にする事により、発酵させやすいという特性が生まれた。 古代エジプトでは、麦を発酵させてふくらませたパンを食用とした。
このような発酵パンは、大量にパンをこしらえた際、うっかり焼くのを忘れたパン生地の中で発酵が起こり、それをそのまま焼くことで得られた偶然の産物だと考えられる。 エジプトの神イシスは、頭に小麦を乗せている。
パンを大別すると発酵させて焼くものとそうでないものがある。
中国の麦作地帯では発酵させた饅頭や発酵、無発酵の餅(ピン)がある。 インドの麦作地帯には無発酵のチャパティーや発酵させたナンがある。
08/05/19