毎日出汁をとるオイは、ダシをとった後に残る大量の昆布や鰹節をどうにか有効活用できないものか? とよく頭を悩ませたものでした。
しかし、出汁をとったあとの昆布で塩昆布を作ることができるということを覚えた今日この頃、出汁に使う昆布やカツオブシの量が増えました。 結果、よりいっそう美味しい味噌汁が飲めるようになり、 なおかつ塩昆布を食卓に常備できるという恩恵を賜ることができました。 もう少し早く知りたかったこの知識、日本中隅々まで行き渡ることを願いつつ、まとめてみます。
いつものように出汁をとります。 沸騰寸前に昆布を引き上げて…捨てるのではなく、お皿に大切にのけておきます。 今は上質の出汁をとることに 集中しておいてください。
※上等で肉厚の昆布を使えば上質の出汁がとれるだけではなく、ブ厚い塩昆布を作ることができます。
大切にのけておいた昆布を角切りにして、醤油、米酢、水で煮詰めます。 落し蓋をして、トロ火でお願いします。
水は焦げ付かないようにするためのもので、何度か作り、その分量を覚えてみてください。 酢を多めに使うことが美味しく作る秘訣です。 醤油が多すぎると塩辛くなります。
煮詰まったらもう塩昆布の完成です。 非常に簡単です。 何日分か昆布のダシガラを冷蔵庫で蓄えておいてから一気に煮ると能率的です。
※「塩昆布というわりには塩が入っていないじゃないか」とお思いの方もいらっしゃるかもしれません。 市販品の塩昆布には、 煮詰めたあとに焼き塩を加えるそうです。
※2 昆布をためすぎると悪くなりますのでご注意を。
出しガラの昆布がない場合は、新しい昆布でも作ることができます。 昆布は洗わずに、乾いたフキンでサッとふいてから、2センチ角にハサミで切ります。
切った昆布に酢をふりかけてから2、3時間おきますが、トレイに薄く酢を入れて、その中に切った昆布を浸しておいたほうがよいです。
あとは出しガラの昆布のときのように、酢ごと鍋に移して、醤油を加え、トロ火で汁気がなくなるまで煮るだけです。 仕上がり前に番茶を少し加えて強火で煮るとツヤ、 香りがよくなるそうです。 酢の代わりに梅干をほぐして水でゆるめ、それを昆布にまぶしてから煮るのもよいそうです。
あまカラで瀬戸内寂聴さんが書いていた塩昆布作り方です。
出しガラの昆布は塩昆布に活用できるだけではなく、水気をふいて素揚げするとけっこうなつまみになります。 カラカラに揚げて、塩をパラリと振り、パリパリ食べます。
※あらかじめ陰干しにしてパリパリにしておいてから揚げるとよいです。 焦がすと苦味がでるので低温で気長に揚げます。 七味なんか振っても美味しいものです。
昆布の出しガラがおいしいのならば、他のもきっとイケるハズだと考え、干しシイタケのダシガラを醤油とみりんで炊いてみました。 やはりおいしいです。 太巻きの具に使う場合は出しガラで十分です。
干し海老のダシガラも干しシイタケと同じように炊いてみました。 ビールのつまみにもってこいです。
カツオブシのダシガラも同じように、醤油と砂糖(果糖がベスト)で落し蓋をして汁気がなくなるまで煮るとやはりおいしいです。
以上このページは、ひとり暮らし 料理の技術と丸元淑生のシステム料理学 を参考にさせていただきました。
08/4/17