もろみ味噌
もろみ味噌

もろみ味噌

もろきゅうとして、はたまたナルム麻婆豆腐の味付けとして欠かせないもろみ味噌を手作りします。

安価で大量に、カンタンかつ美味しく作れるものなので、是非自作し常備したい食品のひとつです。

しょうゆの実こうじ

しょうゆの実こうじ

これがもろみ味噌の主原料である麦と大豆からなるこうじです。 一袋150グラム入りで189円という手軽さです。 今回は三袋用いて作ったところ、どんぶりに山盛のもろみ味噌ができました。


こうじを広げる

封を開けると緑がかったこうじがパラパラと現れます。 これをバットなどに広げまして、

※こうじは450グラム用いています。


醤油とだしを注ぐ

醤油とダシ

醤油を420グラム、冷ましたかつおだしを300グラム注ぎこみます。

ざっくりと混ぜ合わせましょう。

※醤油の濃口薄口はお好みでどうぞ。 熱いダシを注いでしまうと、麹菌がダメになってしまいます。


ショウガの千切りを加える

具の投入

ショウガ

さてここからは何を入れるのかはお好みになるのですが「もろみ味噌といえばショウガだね」という気がしますので、千切りにしたショウガを好きなだけ加えます。


昆布を加える

昆布

昆布もよく目にしますので、ハサミで切ってからたんと加えます。


野菜を加える

野菜

細かく刻んだナスやウリを混ぜ込むのも定番的です。 今回は刻んで軽く塩を振り、しばらく置いて水気をしぼったキュウリナスを加えました。


砂糖を加える

砂糖

もろみ味噌の味の決め手は砂糖だと思っています。 甘口が好きなのでドッサリと加えますが、これから熟成させるにつれ、自然にかもし出される甘味も考慮して、 はじめは控えめに加えておきます。


常温で熟成させる

常温に安置する

以上好きなだけ色々加えたあとは、ザックリとかき混ぜてから密閉し、常温に置きます。

環境にもよりますが、一週間ほどおくと食べれるようになります。 時折かき混ぜてあげたほうがスムーズに熟成します。 その都度味見をしながら、砂糖を加えていくとよいかと思います。


ラー油とあえる

熟成完了

ちなみに今回、五日間置いたところで好みの質感と味になりました。 完成後は冷蔵庫で保管します。


径山寺味噌

金山寺味噌と径山寺味噌

さて今回のもろみ味噌は、金山寺味噌径山寺味噌という名前でも知られておりますが、その由来を解説しておきます。

そもそも金山寺(径山寺)味噌とは何かというと、野菜等を刻んだものを漬け込んだなめ味噌のひとつでありまして、中国の径山寺で作られたものがルーツだと言われます。

それが鎌倉時代に覚心によって日本に伝えられ、紀州を中心に食べられるようになりました。

後に金山寺味噌ともよばれるこの味噌は、なんと醤油が生まれるキッカケになった味噌だと言われていますので、やはり日本人とは切ってもきれない間柄になるんです。 ある日味噌の上澄み液がかなり旨いことに気づき、 料理に使われるようになったというわけです。


もろみ味噌のツボ

  • 金山寺味噌は、和歌山県有田郡湯浅町の名産です。
  • アクを抜いた紫蘇を加えたりもします。
  • みりんや蜂蜜、水飴で甘味をつけたりもします。
  • 夏野菜を上手に保存して通年食べるという意味合いもあります。 味噌というよりも、夏野菜の漬物というスタンス。
  • 紀州で日常食べられる茶粥と合わせるのは定番的組み合わせ。 茶粥は濃い番茶で米を炊いたものです。

おさらい

こうじに醤油、ダシ、野菜等を加えて寝かせる。


12/05/01


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