美味かもん雑記帳でタグ「果物」が付けられているもの
カボス
別府に住む知人からカボスが届いた。 普段見慣れているカボスよりも大きく、なんかみかんっぽい印象。
サンマにどっさり絞り込んでみるとやはり果汁もみかんっぽい感じがした。 やさしい酸味であり、体中が洗われるような爽快さもあった。
大事に使わせていただきます。
どどめ
野山を駆け巡っているのはなにも息子だけの話ではない。 3つの娘も同じなのである。
最近息子(5歳)に対するライバル心が強く、彼がすることのマネをしてみたり批判してみたりする。
この前の野いちごの話が食事中あがった。 「うんまさか食えるとは思わなかったけれど、あんな穴場を知ってるとはヤルなキミ」と息子を少し褒めると、当の息子は知らん顔しているが、娘がやけに反応する。
「野いちごのある場所ならいーっぱい知っとるもんね、もうね、いーっぱいとれるとばい、それでね、今度ね、ぷーさんのぬいぐるみばね…」と予想だにしない方向へ話は強引に進められていく。
休日、娘が大事に育てているパセリに2人で水をやっていると「どどめって知ってる?」と聞かれた。
「どどめ? ドドメねー…どどめ色?」よくわからなかったのだがそれのある場所があり、食えるのだという。 ついて来いといわれたので、後をついていく。 娘が道中「どどめでジャムーはできるんかい、ドドメでジャムーはできるんかい、ドドメで…」と延々と繰り返し歌い続けるものだからいつのまにかそれがうつってしまい、オイも一緒になって歌う。 時折タンポポの綿毛を手にとり「フーッ」とか吹きながら10分ほど歩いたところに、一本の木があった。
「あれが、どどめやけーん!」と、まるで自分の宝物を見せるかのような堂々とした、でも少し恥ずかしそうなそぶりを見せながら言う。 ほーあれか。
木の真下には、無数の黒い果実が落ちており、少しつぶれたものからはワイン色の果汁がにじみ出ている。 見上げると、木には赤い実や黒い実が沢山なっている。 黒い実を食べると美味しいそうだ。 どれどれ、んーあまずっぱい。
いくつかの黒いどどめを取り、ひきかえしつつ「どどめでジャムーはできるんかい」と歌いながらつまんでいたら、家につく頃には全部無くなってしまった。 どどめって、クワの果実らしい。
もらいものの宮崎マンゴー
車のドアを開けると「ムワッ」と強烈に甘い香りがした。
その正体はマンゴーで、嫁が知人から頂いてきたものだ。 そのマンゴーはむかずとも、果実そのままの状態であるにもかかわらず、強烈に甘い濃厚な香りを発しているのだ。 もう酔いそうなぐらい、香るのである。
同封のチラシには「宮崎産マンゴー」とあり食べ方までご丁寧に記されてあった。 マンゴーには平べったいタネが入っているが、そのタネと平行に両サイドから包丁を入れ、いわばマンゴーを三枚おろしの状態にしてから、包丁でさいの目に皮一枚残して切り、べろんとひっくり返す、とある。
書かれてあるとおりにやってみると上手くいった。 スプーンで丁寧に食べるのもよいが、そのまま、芳醇な香りのする果肉にかぶりついた。 口の中が、口の中が…まるでメロンの旨みを濃縮したようなゴージャスな甘みで満たされた。
たったひとかじりしただけで、まるでマンゴーを8個いっぺんに食べたかのような満足感に満たされ、しばし白目をむいて遠くに行ってしまったのだったのである。
野いちご
時折親戚の集まりで子供だらけになる場合がある。
はなれた場所からその集団の様子を観察していると、子供たちひとりひとりにそれぞれの個性があって見飽きない。 はじめは恥ずかしがり輪に入れない子供もいるが、なにかのキッカケで打ち解け、笑顔で走り回る。 すばらしい集団である。
そこに水があれば笑いながらとなりの子に浴びせ、そこに泥があるならば笑顔で目の前の子になげつけ、そこにハエがいれば捕獲しようとムキになり叫びながら笑顔でバケツを手に後を追い、そこに木があればのぼり、そこにカニが歩いていればすぐさま手に取りしばらく眺めまわしたあと怖がりそうな子供めがけてヒョイと投げる。 とんでもない集団である。
カニをパスされた子は予想通りカニと接するのが苦手らしくヒャアと声をあげてカニを落とし、逃げる。 カニを投げた本人は、自分の予想が当たった喜びと、逃げ去るその子の姿がツボにはまり、再びカニを手に取り逃げる子の後を追う。 「たすけてー」と半泣きで逃げ惑う子供は万事休す、もう逃げれないと悟ると、その場に倒れておそらく死んだフリをした。 たしかこの子は4歳だが、いったい誰にこの芸を仕込まれたのだろうか。 迫真の演技である。
「ストーップ、マテマテ。 もう彼は死んだからさ、カニで怖がらせるのはヤメレ。」カニ小僧を制する。 なにを隠そうこのカニ小僧こそが、オイの息子なのである。
毎日4、5回は嫁にカミナリを落とされるという暴れぶりで、大人に怒られることにも少し慣れてきている。 「父親がガツンと言わないからさ」と嫁はオイも時には強く怒るようにと勧めるわけだが何しろ見ていて面白いからさ。
休日に息子と2人散歩に行くと、この畑にはタマネギが植えてあるとかこっちの道が近道だとか、いろいろと教えてくれる。 急に山道の脇に座り込んだと思ったら小さな花をとり口にくわえチューチューと蜜を吸う。 おいしいからオイにも吸えと勧めてくる。 いや今は結構と、断っても断っても勧めてくる。 まるでイヤな上司である。
仕方なしにくわえてみると、ちゃんと蜜の味がして少し驚く。 そういえば小さい頃こうして蜜をすすったことがあるような記憶がある。
「まむし注意」と書かれた看板のある草むらに息子はズカズカと入っていく。 急にしゃがみこんだのでもしやまむしにでも噛まれたのかと思いきや、手にしていたのは小さな赤い実であった。
「これ野いちご、食べてみてよ!」と強く勧めてくる。 手にとりしばらく眺めてから口に入れようとした瞬間「ヘビイチゴには毒があるから食べれないんだけどね」と言う。
「あのー…ヘビイチゴと野イチゴの違いは?」と聞いてみると「たぶんちょっとだけ形が違うと思う」という非常にアバウトな回答をする。 うーん弱った。 「これ本当に野イチゴなんだな? 絶対野いちごな? うそついたらアレだぞ? 毒だった場合オイは死ぬかもしれんぞ?」とかなり警戒しつつ質問してみたらしつこいとお叱りを受けた。
息子を信用して口に放り込んでみると、以前飲んだことのある木いちごジュースのような柔らかな甘みがした。
近頃息子が知っていてもオイが知らないことが増えてきた。
※ヘビイチゴについてウィキペディアで調べたところ毒はないがわざわざ食べるほどのものではないらしい。




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