「たったこんくらいの塊で四万円やで四万円」
呑んでいる最中語りだした先輩によると、「熟成牛」なるものを先日食べて、旨かったけれど超高かった、という話でした。
なんでも表面にカビが生えるまで牛肉を熟成させるらしいのですが・・・とにかく手に入れて食べてみることにしました。
「超熟成」とは一体何なのかというと、ドライエイジングを指しています。
そもそも肉のエイジングとは何かというと、熟成の事を指しているわけですが、ドライというからにはウェットもあるということになります。
日本において、現在主流なのはウェットエイジングで、これには時間、場所をとられないというメリットがあります。
対してドライエイジングはというと、専用の熟成庫で五十日間かけて乾燥熟成させる手法で、 肉が柔らかくなり、旨味が増す効果があります。 ステーキの本場アメリカではドライエイジングが主流です。
この三つの要素があいまって、超熟成牛肉は作られます。 どれかひとつでも見落とせば、熟成ではなく単なる腐敗になってしまいます。
今回炭火でサッと炙って食べました。
感想としては、上記説明の通り柔らかく、旨味あふれるものでした。 はじめはワサビ醤油でつまんでいたのですが次第に醤油とワサビの味が邪魔になりだしたので、 今度は塩でつまみました。 塩は醤油より全然肉の旨味に合いましたが、次第に塩味すら不必要に思えてきて、肉のみを淡々とつまみながら呑みました。
何もつけずにつまむのが一番だと悦に入りましたが、はてこの風味、どこかで食べたことがあるような・・・思い出したのは、その名も轟く名店のローストビーフの味でした。
いや勉強になりました。
超熟成牛肉を食べて感動してみる。
13/03/28