わさび漬けさえあれば日本酒を延々と呑み続けることができるぐらいの好物です。
先日いつものようにわさび漬けをお供に晩酌していたところはて、わさび漬けって一体どのようにして作られているのだろう? という疑問が沸きました。
酔いが回った頭でああでない、こうでもないと思案したあげく、なんとなくレシピがまとまりまして、そうなったら即実行してみたくなったのです。
張りのある、青々としたわさびを買ってきます。 そして表面を丹念に水洗いします。 デコボコした部分はタワシを使い、きれいにします。
水洗いしたワサビの水気をよく拭いて、ワサビを丸のまま刻んでいきます。 皮はもちろんのこと、茎も、葉もいっしょくたに刻みこみます。
鮫皮おろしの際にも書きましたが、ワサビの命である香りや色は、皮のあたりにあるのです。
刻み続けること早8分。 絶妙な刻み加減に仕上がりました。
呑みながらわさび漬けの製法を考えていてたどり着いたのは、 「わさび漬けってわさびの粕漬けじゃないか!」ということです。
なので酒かすで粕床をこしらえ、そこへ刻んだわさびを練りこめばよいのです。
酒かすに酒少々、塩少々、みりんをやや多めに注ぎこみ、もったりするまで練り合わせます。
あとは粕床と刻んだわさびをまんべんなくこね合わせると仕込みの完了です。
こねてからすぐには食べることができません。 最低一日は寝かす必要があります。
〜翌日〜
さて丸一日が経過しました。 ちょっぴりなめて、味を確認しますと、ほどよくわさびがしんなりとして、市販のわさび漬けによく似た味がします。 でも、 もう一味欲しいところです。 ここでみりんを足したり、砂糖、塩を足してこね合わせてはなめてみる、という作業を繰り返すのです。
この際、万が一酔っ払ってしまっては色々不都合が生じますので、わさび漬けの最終調整は、晩酌しながら行うとよいかと思います。
どうせ酒の肴にするんですもの、実際酒を飲みながら調整したほうが、自分にぴったりのわさび漬けに仕上がるハズです。
オイは砂糖を沢山入れてみたところ、自分好みの味に仕上がりました。
調整後は毎日晩酌の際に愛用しますが、さて一体何日ぐらい寝かせたほうが旨いのか? これも好みだとは思いますが、ウチではねり合わせた次の日が、 一番辛味がありました。 つまんでいて思わず天を仰ぎ、眉間をつまんしまうぐらい鼻に抜けます。
これが翌日になると味が丸くなり辛味も和らぐのですから面白いものです。 この辺で再度味の微調整を行うと、ちょっと他にないぐらい旨いわさび漬けになります。 毎日つまんで10日後にはなくなってしまいました。 飲兵衛のみなさん、是非自作されてみてはいかがでしょうか。
更新日:23/04/15
公開日:11/10/06