手軽に出来る中華料理「焼き飯」を、ありあわせの材料で作ります。 あらかじめご飯と卵を混ぜ合わせることにより簡単にパラパラと米のくっつかない焼き飯を作ることができます。
この日冷蔵庫にあった食材はというと、使いかけのレタス、しなびたキャベツ、そしてベーコンです。 この焼き飯を作るには卵は必須です。 一人前に一個の割合で用意しましょう。
ベーコンを切ります。 小さめに切って、ご飯とよく混ざるようにしたいところです。
別にベーコンにこだわる必要はなく、豚肉、牛肉、ひき肉、ツナ等何でもお好みの食材を用いて作ってみるべきです。
キャベツとレタスは細かくみじん切りにし、 軽く塩を振ります。 しばらく置くと水気がジンワリと出てくるハズです。 これは焼飯が水気でベタベタしないように行う作業ですので、ぬかりなくやります。
野菜だって何でも使ってみるべきです。 ホウレンソウやチンゲンサイ、ネギ等。
炊きたてのご飯でも、冷やご飯でもよいのですが、それに卵を割り入れて、 しっかりとかき混ぜておきます。 この焼き飯のポイントですのでまんべんなく混ぜ合わせましょう。 どちらかというと、冷やご飯のほうが水分が少なくて作りやすいかもしれません。
鍋に油をひいて、まずはベーコンなど肉類を焦がさないようにじっくり炒めます。 お好みによっては、叩きつぶしたニンニクなんかをあらかじめ放りこんでおきます。
使用する油は胡麻油でもバターでもネギ油でもお好みでどうぞ。
そろそろ野菜から水分がでてきているハズですので、しっかりと固ーく絞ります。 絞り込みます。 絞り汁は捨ててしまいます。
ベーコンが程よく炒められたらところで、卵ご飯の投入です。 火力を最大にし、一気に炒め上げます。
以前中華鍋でご飯7合を用いて焼き飯を作ろうとして失敗したことがあります。 出来あがりがベタベタ・・・。
家庭の火力では一度に炒めることのできる分量はどうしても限られてしまいます。 我が家の場合ですと、3合程度です。
しっかりとご飯を炒めます。 パラパラになるまで炒めるのです。
そしてご飯が十分炒まった頃、水気を絞った野菜を投入し、一気に混ぜ合わせます。 野菜を入れてからは手早く作業をしないと、ベタっとした仕上がりになってしまうので要注意です。
十分炒まったらところで味付けです。 塩少々、コショウ少々、 そして最後に鍋肌へ醤油をたらし、香ばしい香りが立ちこめたところで、さっとご飯を混ぜ合わせるとハイできあがり。
※お好みで醤油と一緒に酒をたらしてもよいです。
愛読書『邸飯店のメニュー』に、 邸永漢さんが好んで食べる料理のひとつとして、炒飯の作り方がありました。
料理には、料理屋の料理と家庭料理の区別があるが、 我が家の家庭料理の中には、またお客様用料理と、 料理屋の板前さんが自分たち用につくる自家用料理とがあるのである。
とあります。
ある日邸さん宅でご馳走になったお客が「邸さんは普段何を食べているのでしょうか?」と質問しました。
すると邸さんは「好んで食べるもののひとつに、炒飯があるかな」と答えました。
どんな手のこんだ料理でも、美味を追求してゆくうちに単純化された味に戻ってくる。 ちょうど巧緻(こうち)を極めた細密画を描いていた人が簡単な線か、省略した手法で絵を描くようになるとの似たような心境である。
と邸さん。 邸さんにとっては、炒飯がまさにそれにあたるのでしょう。 それでは早速作ってみます。
中華鍋にサラダ油を多めに入れて、熱くなったところにわけぎ(ネギ)を細かく刻んで入れます。 そして狐色になるまで、焦がすように炒めます。 ネギが焦げると、一種えもいえない芳香を放つのです。
そこへ冷たい冷やご飯を投入し、満遍なくかき混ぜて、すっかり熱くなってから、卵を割り入れてよくかき混ぜます。
仕上げに塩、化学調味料、醤油、胡椒で味つけをするとできあがり。 醤油味が好きなひとは醤油で色をつけ、そうでないひとは塩味を効かせればよいそうです。
完成した炒飯は、そのまま食べるのではなく、海苔で巻いて食べます。 さらにつけあわせとして、 冷奴を食べるそうです。 炒飯と海苔と豆腐を一緒に食べるわけです。 旨すぎてつい手づかみで食べちゃいました。
今回は、あらかじめ卵とご飯を混ぜ合わせておいて、パラパラのチャーハンを作りましたが、チャーハンはやっぱりベタついていては美味しくないものです。
チャーハンがべたつく理由は、水分と油がご飯の表面に沢山つくからです。 ならば、それらがくっつかないようにすればよいということで、 卵とご飯をあらかじめ混ぜ合わせ、米粒の表面に、卵の皮膜を作ったというわけです。
もしもあらかじめご飯と卵を混ぜ合わせないで作る場合は、鍋に油を十分熱し、先に溶いた卵を入れてかきまぜて、たまごがやや固まったときにご飯を加えるとよいです。 たまごを先に入れる理由は、卵が固まる際に、よく油を吸着してくれるからです。 そうすると、米粒に余分な油がつかないわけです。
ちなみに仕上げの段階で鍋肌から醤油をかけるのは、香りをつけるためで、醤油の中のアミノ酸と糖分が熱せられてメラノイジンという化学物質に変化するのです。 この香りは食欲増進に効果があります。 ちなみに醤油は濃口醤油がベストで、鍋肌ではなくご飯の上からかけてもメラノイジンは出ません。 ただのベタついた焼き飯になりますのでご注意ください。
05/11/20