オイ祖母は、赤飯とイナリを事ある度に作ることで知られており、近所でもちょっとしたウワサになったことがあります。 お祝いでも行楽でもないのに、赤飯、稲荷を作って ご近所におすそわけをするからです。
オイはイナリと赤飯に関して幼い頃から食いすぎているために、一目見るたびにギョっとしていたのですがいざこうして祖母と離れてみると、なんだかちょっと食べてみたくなります。 そんな郷愁を胸に稲荷作りスタート。
まずは酢めしがなくてははじまりません。 鮨のように炊いておきますが若干砂糖を多くして甘めに炊いておいたほうがよいかもしれません。 さらにゴマを手でもんで散らし、混ぜ込んでおきます。
何を隠そういなりずしのイナリとは、油揚げの異名であり、稲荷揚げとも呼ばれます。 由来は、稲荷神の使いである狐の好物で、よく稲荷神社のお供物にするところから。
そんな油揚げを買ってきます。 写真のようにイナリ用のものもあります。
油揚げを半分に切ります。 きり方は長方形に切ってもよいですし、三角形に切ったりもします。
切った油揚げを袋状に開きます。 破らないように慎重に行います。 前にテレビで見たのですが、油揚げを切る前にすりこ木なんかでコロコロやってから切ると、開きやすくなるのだとか。
開いた油揚げを油抜きします。 熱湯でしばらく茹でるか、熱湯を全体にたっぷりかけて表面の油をおとします。 油の癖をとるわけです。 かならず開いたあとで油抜きをしてください。
油抜きが済んだら、ざるにあけて水切りをしておきます。
油揚げを煮込む汁を作ります。 出汁をとり、酒、砂糖、醤油をあわせて火にかけます。 しばらくして油揚げを加え、落し蓋をして15分 ぐらい煮ます。 その後消火し、そのまま冷まして味を含ませます。
油揚げに十分味がついたら煮汁から上げて汁気を切ります。
酢めしを適量丸め、油揚げの中に入れて、形を整えます。 なかなか楽しい作業です。
※長方形の揚げには40gの酢めしを詰め、三角形の揚げには50gの酢めしを詰めます。
わりと小ぶりにしあげました。 ちなみにこのいなりは三角形バージョン。
油抜きの際にごらんのように油揚げを裏返しておいて、その後煮ます。
油揚げ裏返し版いなりずしのできあがり。
07/06/27