大晦日いかがお過ごしでしょうか。
私は先程、子供達とかなり遅めの大掃除を済ませその後、頼まれもののブリを2尾さばいて、今こうしてようやくモニターの前に落ち着いた所です。
今年はなんちゅうか、アッっちゅう間でしたよね。
まさか暮れまでこの話題でモチキリだとは考えもしませんでしたよ当初。
でもそれなりにくじけず気合入れて毎日汗を流した結果、得たものの多い一年となりました。
一番感銘を受けたのはやはり、こないだアップした京都の酢豚ですね。
「こうでなければならん」
という依怙地な頭を甘酢でほどいてくれたかのように「でもエーやん」という柔和で俯瞰的な考え方を身につける事ができました。
この春巻きも普通に作ろうと思っていたんですキッチンに立った時は。
しかし京都が降りてきまして一旦材料を全部冷蔵庫にしまいなおしまして、改めて考えてみたのです「こんな沢山材料を詰め込む必要あるとやろか?」と。 すると明日餃子に使う予定だったニラが目に止まり、そういえば水餃子ダブルの場合透き通った紫蘇の青が綺麗だったよな、となるとニラをこの春巻きの皮でくるんで揚げたら美しいのかも、
と思いついたんです。
そしていくつか試作を繰り返すうち、どうやら椎茸を合わせるとめっぽう相性が良いという結論にいたりました。
トップの写真見てください、綺麗でしょ青が。
ニラを3センチ幅に刻みます。 かじりやすさを考慮すると1.5センチ幅が適しますが、それだとこの春巻きのスマートさが失われてしまいます。 かじらなくて良いんです、一本丸ごと口に入れて咀嚼するからこそこの料理の美味しさを堪能できるのです。
生シイタケの傘をせん切りし、石づきを取った軸も同じくそう切ります。
両者を合わせてボールに入れたら醤油とごま油、わずかこれだけの調味料を入れたらザックリ混ぜて、皮でくるみます。
なぜかすかな調味をしているかというと、ニラの薫りを尊重したいからです。
「春巻きは蒸し物」
とは、かの高名な料理の先生が発した名言ですが(ウソです)、まさに蒸される事によりニラの美味しさが存分に引き出されるというワケです。
皮の端は小麦粉を溶いた水で湿らせて止め、180度の油で4分揚げます。
この料理もその流れから必然的に生まれました。 作ってみて驚かないでくださいよ、ひとり六十個は食べれますから。
エビの殻をむいて包丁でトントンミンチにしますが、これを海老団子のようにドミンチにしてはまったく面白くありません。
粗くザックリとした叩き方で止めるから、エビのプリッとした食感が活きるんです。
叩いたら塩・胡椒を振って酒をたらし、片栗粉を加えてかるく混ぜるとこれがタネです。
あとはワンタンの皮でくるんで180度の油で4分揚げるだけ。
味、食感、サイズ感。 どれをとっても秀逸なる揚げ物です。
では良いお年を!
20/12/31