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ホルモン焼き

ホルモン焼き

店に入るなり「バッキャロ−が!」という罵声が聞こえてきたのでヤベエ所に来てしまった、と思いきや怒鳴っていたのは女将さんで、新人さんにホルモン焼きの研修をしている最中でした、もちろんお客には大変丁寧に接してくれます。

先日久しぶりに訪れた広島での話です。

宿泊先の近くに老舗のホルモン料理店がある事を知り、イソイソ出向いたのでした。

早い時間に入ったせいか、鉄板前の特等席に座る事ができました、尤も女将さんが言うにはこの場所、油がバンバン跳ねてくるから常連も皆嫌がる場所なのだそうで、こちとら勉強するつもりで来ていますからね、

油なんて、存分に飛び跳ねていただいても一向に構わないのです。

さて。

壁面に貼られた「ヤサキ」「カルビ」等肉の種類が書かれた札から選んで「アブラ、センマイ、白肉で」のように注文します。

そしたら女将さんが「野菜とニンニクも入れるよね!」と聞いてくるので、というか半ば強制ですが(笑)。

肉だけを焼くのではなく野菜炒めの風体となります。

作り方

年季の入ったやや反りくり返った鉄板へ、丹念に油を引きます。 この際油の種類はお好みですが、どうせコッテリ食べたいんですもの、ラードかヘットを溶かして用いたい所です。

いざホルモンを入れて炒めはじめます。 ヘラを両手に混ぜ返しながら炒めてゆくと、やがてホルモンからは油がジュウと染み出てくるでしょう、これがまた野菜と合わさると大変美味しいワケですね。

ニンニクも入れる事になっていますから、ホルモンがやや縮こまった所でおろし器をもって大胆に肉の上へすりおろしてまいります。

さっと炒め返したら、キャベツとネギを肉にかぶせます。 野菜とはこのふたつの事なんです。

すかさずかつおだしを注いでジューっと言わせたらそのまま10秒置いて蒸し焼きします。

そして塩・胡椒を振ったら野菜がクタッとするまで炒め合わせるとできあがり。

熱々を、からしに酢と醤油を合わせたタレにからめていただきます。


出来たてのホルモン焼きを無我夢中でモシャついていたら、奥から大将が現れました。 すかさず「休んどる場合かっ!」と新人さんに激を飛ばしましたが、お客には大変丁寧な物腰と細やかな気配りで「なるほど老舗は違うなやっぱ」

と頷きながら麦焼酎ロックをおかわりしたのでした。


レシピのツボ

  • ネギはニラでも結構です。

20/12/01


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