角煮といえば長崎であり、長崎といえばやはり豚の角煮なわけです。 近年長崎名物として全国的に知られるようになった角煮は、 元来長崎ではよく食べられている料理でした。
豚角煮の作り方というと、なんだか中国系スパイスを多用してみたり、蒸したり焼いたりしながら何時間もかけて…… というようにメンドクサイようなイメージがありますが、実は簡単に作る方法もあるのです。 さあ、豚の三枚肉を買ってきてください!
今回豚バラ(三枚肉)を2本(約1kg)使用して作ってみます。 本来はこの2本が横に2つ合わさったような幅広の三枚肉を 欲しかったのですが売ってませんでした。 そもそもこのレシピではあらかじめ豚バラブロックを小さく切るので問題はないのですが。
豚バラを2,3cm幅に切っておきます。 あらかじめ小さく切っておくことで、煮る時間を短縮できるというわけです。
このように切っておきます。
次に切った豚ばら肉を、サッと湯通ししておきます。 グラグラ沸騰したお湯にバラ肉を入れて15秒ぐらいおき、 肉の表面が白くなったらお湯からあげます。
※お湯に漬けすぎると肉のウマミまで流出してしまうのでご注意を。 あくまでも湯通しです。
こんな感じになります。
長ネギと生姜を用意して、細かく切ります。 ショウガの皮はむかなくても結構です。
鍋に油を引き、長ネギと生姜を炒めます。 焦がさないよう注意しながら、よい香りが立ちのぼるまで炒めます。
フワーっとネギの良い香りがしてきたら、湯通ししておいた豚バラ肉を入れて、すぐさま水を並々と注ぎこみます。
ここへすかさず醤油、砂糖、日本酒を加え、煮込みます。 各分量は味見しながら、自分好みに仕上げてください。 砂糖をザラメに してみたり、みりんを加えてみたり、辛い場合は水と砂糖を足せばよいし、逆の場合は醤油を足します。 あなたは自由なのです!
しばらくすると、アクがでてくるのでコマメにすくいます。 そしてフタをして、 中火で(ふきこぼれないぐらいの火力)最低1時間はほったらかしにしておきます。 お気に入りの本でも読んでおきましょう(オイは壇流クッキング)。
〜中火で1時間煮る〜
時折フタをあけて様子を見て、さらに肉をかじったりしてみて、固いようだったらさらに煮込みます。 汁気が減っている場合は差し水をします。
肉が十分柔らかくなっているときは次へ進みます。
角煮の横には付けあわせとして是非緑をほしいものです。
今回は青梗菜を使用しますが、なければ別にホウレンソウや小松菜だってよいではないですか。
沸騰したお湯に塩と油を少々入れて、そこへチンゲンサイを投入し、サッと湯通しします。 油はテリ出しのためにいれます。
煮あがった角煮を器に盛ります。
鍋に残っている煮汁を火にかけて、照りだしの為に油を少量加え、そこへ水溶き片栗粉をたらしこんでトロミをつけます。
トロミのついた茹で汁に、湯通ししたチンゲンサイをからめて角煮の小脇に添え、煮汁を角煮の上からかけます。 これにて豚の角煮のできあがり。
もうすこしこだわって作る場合は、檀流の東坡肉(トンポーロ)を参考にしてみてください。 ラフテーというテもありますし。
卓袱料理は中国伝来のもので、長崎の家庭料理として発展しました。 シッポクとは食卓の事。 主な献立は、御鰭、刺身、湯引き、豚角煮等です。
05/09/29