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問わず語らず名も無きおつまみ
問わず語らず名も無きおつまみ

問わず語らず名も無きおつまみ

ついに光が見えはじめましたね。

徐々にではありますが、ようやく外食を再開し始めています。 多くの飲食店はもはや、徹底した対策がなされており、この騒動が起こる以前よりもむしろ、安心して食事を楽しむ事ができます。

残念ながら、よく通ったお店の中には閉めてしまった所もありますが、ここまで必死に耐え忍んできたわけじゃありませんか皆さん。 さあ、今こそ全力でお店を応援する時です。


二年ぶりに暖簾をくぐったその店は、相も変らず凛とした空気がありました。

カウンターに座ると背中にドアを背負っている感じの狭さです。 谷崎潤一郎の陰翳礼讃を想起してしまう柔らかい照明の中、スキンヘッドの大将が無言で仕事をしています。 注文を伝えると、ニコリとした後声を呑みたくなる早業で一品作り上げスッと出してくれます。

その料理どれもが、一言で表現するならば巧みに平凡である事。

余計な手を加えず素材の味を尊重する技が活きています。

伺った時が閉店間際だったので食材はほとんど残っていませんでしたが、それらを駆使して作ってくれたのが今回ご紹介するこの料理です。

大将に料理名を聞けば「うーん、何といえば良いでしょ(笑)」と返答に困っていたのでこの名前になりました。


作り方

すき焼き風炊き合わせの残り食材である糸こんにゃくに、輪切りのちくわを加えて煮て、汁をほどんと飛ばしてしまいます。

そして柿の白和えに用いた残りの和え衣で、粗熱を取ったそれをあえるのです。

何という調和。 あたかも初めからこの料理を作るために用意されそして残されたのではないかという組み合わせの妙。

大将のアイデアにはいつも驚かされますが、以前にも増してその腕に磨きがかかった様子です。

ぜひお試しを!


レシピのツボ

  • 淡口の割り下が非常に良い仕事をしております。

21/11/05


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