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究極の肉豆腐
究極の肉豆腐

究極の肉豆腐

広島の三原はタコも有名で、そのタコを絶妙な塩梅に調理してくれるというお店に行きました。

「生とも茹でともつかない摩訶不思議な食感のタコ刺し…」噂通りの美味しさでウットリしながら燗酒をあおっていた所、

隣に座る常連とおぼしき人物が大将に向かっておもむろに「肉豆腐をひとつ」とお願いしたのです。

変だな、そんなメニュー品書きになかったぞ、と読み返せばやはり載ってません。

どうやらそれは「裏メニューのひとつ」のようですね。

お店の本質はそのような品書きに無いモノにこそ現れます。

とっさに私はその肉豆腐を私も注文し、私の口に入れても良いものなのかを大将と常連氏に確認をして、無事目の前に運んでもらう事ができたのでした。

肉豆腐、って酒場のメニューでよく見かけますし、それを看板にしているお店もいくつか知っておりますが、常連氏はこの店のソレを「究極」だと称えます。

作り方

しみじみゆったり時間をかけて肉豆腐の全容を鑑賞し、味わい尽くして体得して戻ってき今これを書いています。 結論から言うとまさに究極と呼ぶにふさわしい味でして、その製法はなんとなくつかめたので試作を繰り返してお店と遜色ない味を生み出す事に成功しました。

カンタンです割と。

まず鍋にかつおだし、濃いめが良いですね、それを注いで刻んだ玉ねぎと牛肉を入れ火にかけます。

しばらくすると沸いてくるので刻んだ生姜にみりん、醤油を入れ肉の赤身が消え少しクタッとするまで煮込みます。

つまりここで、煮汁へ肉の旨味を落としているワケですね。

煮汁に無数の油の玉がきらめくようになったら一旦牛肉を全部引き上げてしまいます。

そしてそこへ豆腐を入れて、カサを増す為水を適宜注いで火にかけ、今度は豆腐をじっくり煮込んでまいります。

計算された調理法ですね。 まず煮汁へ肉の旨味を移してから、今度はその汁で豆腐を煮込んで旨味を芯まで染み込ませるという。

たぶんお店ではこの料理を毎日仕込んでおり、残った煮汁へ調味料を足しては豆腐と肉を煮込む事を延々と繰り返して秘伝化しているものだと思われますし、

今回ご紹介しているレシピにおいてもそれが可能ですので、まず一回目に作ったものと、三回目に作ったものの旨味の成長をぜひ確認してください、この料理は持続可能な開発目標なのであります。

さて豆腐が美しい茜色に染まったら、のけておいた牛肉を鍋に戻して温まるまで火にかけます。

そして器へまず豆腐を乗せて、それからグズグズになった玉ねぎと肉をその上へ盛り上げます。

仕上げに白髪ねぎ散らせばハイこれが、裏メニューであり究極でもある肉豆腐の誕生です。

ポイント

  • 山椒とか振ると激旨ですよ。
  • 注ぐ水の量は用いる鍋のサイズによって若干増減します。 要は豆腐がヒタヒタになる量注いで煮詰めたら良いのです。

材料

  • かつおだし:150cc
  • みりん:50cc
  • 醤油:20cc
  • 玉ねぎ:60g
  • 牛肉:100g
  • 豆腐:200g 半丁
  • 水:300cc
  • 生姜:1片

調理時間

  • 30分

22/03/19


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