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地タコ
地タコ

蛸(タコ)を食べる

タコはなんだか安くみられている。 イカなんかどうだ。 イカ焼きは縁日の定番だし、イカメシは駅弁という大舞台で活躍中。 イカの刺身は細切りに して「イカそうめん」なるカッチョイイ呼び名まで頂戴している。 はたまた、イカトックリという酒を入れる容器にまで手を出す傲慢さ。  スミだってイカスミパスタ だのどーだのこうだの余すところはない。 そしてエース的存在、イカの塩辛は、酒飲みならばだれもがうなるイカの代表的定番的酒肴。

オイはタコにもがんばってほしい。 活躍して欲しい。 もう寿司屋の下ネタなんていわせない。 本当はウマイんだぞということを国民の皆さんに知っていただく為に、猛暑の中干潮の海へ出かけ、モリで突いて捕獲してきました。 さあ、タコを、満喫しましょう。

タコしめ

タコをしめる

生きているタコの力はすごく強いです。 あなどってはいけません。 腕に巻きついてきます。 このままでは調理どころではないので、シメます。 タコの目と目の間付近を先のどがったアイスピックなんかで一突き。 ここは急所で、タコ氏は苦しまずに昇天します。 包丁でバッテンに突いてもよいです。


タコスミヌキ

スミを抜く

うってかわってぐったりとしたタコの頭に注目。 目の反対側には、漏斗という「タコの顔真似」でよくやる「口をとがらせるあのしぐさ」の由来になった器官があります。 ちなみに漏斗って実は口ではないのですが、とりあえずその話はおいときます。 漏斗に指をひっかけて、エイヤとタコの頭を裏返しにします。 文章でみると大変な作業のようですが、なんてことありません。


すみ抜き

なにやらヨクワカラン内臓のセットが現れます。 この中で、黒っぽい部分がスミ袋です。 割らぬよう、慎重に、内臓ごと抜き取ります。 指で取りにくい場合は、包丁を巧みに駆使して、取り除きます。 この際、時期によっては、「タコのマコ」が入っている恐れがあります。 このマコは、煮付けると非常に美味なるものなので、とっておきます。 スミを抜いたタコの頭は、元通りに戻します。


塩もみ

タコの塩もみ

さあ、タコのヌメリを取るために、揉みほぐしていきましょう。 まずはザルなど荒い網目のついた入れ物に、タコ本体を放り込みます。 そして、 大量の塩を用意しておいて、タコに振りかけていきます。


揉み解す

そして、タコをまるで親の敵に出会ったかのように、体中の力を使いながら、揉んでいくわけです。 ヨメや子には到底見せることができない、見られたくはないという必至の形相で、力いっぱい、もみまくるのです!


ヌメリ

するとどうでしょうか。 タコのヌメリが白い泡となり、タコの体から流れおちるようにあふれ出てきます。 おっと油断してはいけません、 まだまだ、タコのヌメリは残っているハズです。 徹底的に、ヌメリを排除します。 塩が足りない場合は、その都度追加投入します。


タコを洗う

タコの水洗い

一旦タコを水洗いしてみて、まだヌメリが残っているようだったら、さらに揉んで、ヌメリがないようでしたら、よーく水洗いをします。 ヌメリがのこらないように、まるで親の敵に出会ったかのように、徹底的に流水で洗います。


蛸を切り分ける

タコの切り分け

よく洗って水切りをしたタコは、適当に切り分けます。 タコの足はご存知の通り、8本なので、2本ずつ切り分けると、4組の足と、頭に切り分けることができます。一匹丸ごと茹でる場合は、もちろん切り分ける必要はございません。 ちなみにタコは足ばかりに注目されますが、頭もおいしいので、適当に切り分けておきます。


蛸の足

このように切り分けることができました。 あとはどう調理しようとお好み次第。 ちなみにあらかじめボイルされているタコがデパートなどで売られていますが、これを購入する場合は、原産地表示に注目してください。 通称「インドダコ」と呼ばれる外国産のタコが多いはずです。 一方、国産のタコは「地ダコ」など書かれて売られており、見栄えはしませんが、味には月とスッポンぐらいの差があります。


蛸を茹でる

タコの桜煮

さて調理開始。 寿司屋のネタでもおなじみの、タコの桜煮を作ります。 まずはタコを柔らかくするために、タコをバシバシと叩きます。  まるで親の敵に出会ったかのように、徹底的に叩きます。 ちなみに寿司屋でタコを食べる場合、色が明るく不自然だと、外国産のタコの可能性が あるようです。 逆に黒っぽいと、国産の地タコの可能性があります。 充分吟味しましょう。

足から徐々に入れる

叩きまくったタコを、水に醤油、酒、砂糖、を入れた煮付けダレで煮ていきます。 一気にドボンとタコを煮汁に入れるのではなく、足先から、徐々に、少しずつ漬けていき、タコ足に綺麗なカールを作りましょう(タコウインナーも同じです)。


30分煮る

アクをすくいつつ、落し蓋でもしながら、中火程度でグツグツタコを煮ていきます。 タコの大きさにもよりますが、30分くらい煮ると、イイ感じになります。 この際味見なんかして、お好みの風味に仕上げましょう。


桜煮完成

タコの桜煮完成

どうですか皆さん。 見覚えのあるタコ足に仕上がりました。 あとはどのように食べるのもお好み次第。 冷蔵庫でも2、3日は保存できそうです。 さらに魚屋さんではこの状態で、冷凍なんかもしていますよ。


タコブツ

タコブツ。 なんでもそうですが、自分で作るとなんでこんなにおいしいのでしょうか。 もう一杯、さらにもう一杯と、酒が進みます。  タコのスペイン風なんかをこれで作ると、おおごとになります。


蛸の足

タコ刺し

タコの桜煮、ウマカッタですね。 さてお次はタコを刺身にして食べます。 タコの吸盤付近の包丁を入れやすそうな場所を探して、チョコット切れ込みを入れます。


皮をはがす

あとは切れ込みを入れた部分から、タコの皮をはがしていくわけです。 白い身が美しい。 皮がはがれにくい場合は、包丁なんかも使って、こそぎ取ります。足の先端部分は、細すぎて皮も取りにくいと思うので、その部分は切り取って桜煮にでもしましょう。


蛸の刺身

あとは薄く削ぎ切りにしていき、山葵(ワサビ)と醤油でいただきます。 レモン汁をたらしても最高ですし、博多ジメのように昆布にはさみこんで、シメるのもよいでしょう。


蛸の刺身完成

タコ足の刺身。 甘くて、コシがあって、ネットリとしたかんじ。 ヘタな魚の刺身よりも全然ウマイのです。


吸盤

吸盤の酢だこ

タコの刺身は皮をはぎます。 その皮には吸盤がのこっています。 吸盤のコリコリとした食感を、みすみす逃すわけにはいきませんので、酢だことして食します。


茹でる

鍋に湯をわかし、酢と塩を少々入れます。 その中に、吸盤をほうりこんで、5分ぐらい湯がきます。 せっかくの酢だこなので、酢を強めにいれたほうがよいかもしれません。 茹で上がったら、よく水気を切って冷まし、さらに酢をかけたり、レモン汁をかけたり、塩のみで食べたりと、楽しみます。


吸盤酢だこ完成

吸盤がコリコリしていて、酢がきいていて。 また飲んじゃいますな。


タコのマメ知識

タコの足は左右の太い脚からだんだん細くなっていきます。 太いのから二番目の足にヒラヒラが付いているものがあり、それが雄の生殖器です。 タコにはタウリンが含まれており、コレステロールを下げ、動脈硬化を防ぎます。


たこのカルパッチョ

たこめし(蛸飯)


タコのツボ

  • いいだこの茹で方もどうぞ!
  • とにかくよく塩で揉んでおくこと。 話はそれからです。
  • タコと同じ重量の大根(無い場合はすりこぎ)で叩いておいて、2、3時間煮るという方法もあるそうです。
  • 新鮮なタコを使いましょう。
  • タコのほうじ茶煮というものもあるらしい。

おさらい

タコをよく塩でもんで、桜煮、刺身、酢だこで食べる。

06/08/10


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