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魚の煮付けの作り方
魚の煮付けの作り方

魚の煮付けの作り方

毎日でも食べたい魚の煮付けもちょっとしたコツでいつもよりずいぶん美味しく仕上がります。

煮付の魚

今回はアジを例に調理します。 サバでもイワシでもマナガツオでもカレイでも、魚は違えど作り方は皆同じです。

下ごしらえとしまして、ウロコをかいて、エラ、ワタをぬいておきます。 魚の表面に包丁で切れ込みを入れておくと煮あがり後のアクセントになり又、 火の通りもよくなりますが、絶対必要なものでもありません。 魚のおろし方


あらかじめ煮汁を煮立てる

煮汁

いきなり重要なポイントです。

煮付けを作る際は、煮汁が十分温まってから魚を入れたほうが美味しく仕上がります

魚を冷たい煮汁に入れた状態から煮はじめると、煮汁(醤油)に含まれている塩の浸透圧の作用によって魚から水気が抜けていきます。

そしてその水気には、旨味成分がたんまり入っておりますので、魚から旨味が逃げていくのと同じ意味になるんです。


煮立てて魚を入れる

ですので、これを防ぐために、まずは煮汁を作って火にかけて煮立たせ、そこへ魚を投入するようにします。  すると、魚の表面に一瞬で火が入ことになり、表面のたんぱく質が固まります。 これで旨味流出を防止するのです。

煮汁は醤油みりん砂糖を好みで合わせ、 これにショウガを刻み入れたものが定番です。 ウチではかなり甘めに作ります。

ちなみに煮汁の量は、鍋に寝かせた魚が4分目あたりまで浸る量が基本となります。


落し蓋をする

煮付けと落としぶた

煮立てた煮汁に魚を入れたら、すぐさま「落としぶた(中ブタ)」をします。

落しぶたとは、鍋の中にすっぽりと落ちこむように作られたフタで、鍋にフタをするのではなく、直接材料にかぶせるためのフタです。

煮付けは、なるべく少ない量の煮汁で煮たほうが、旨味が逃げずに美味しく仕上がります。  でも煮汁が少ないと、煮汁が煮詰まりやすかったり、煮汁に浸っていない魚の身に、味がつかなかったりもします。

その問題を解決するのが、落としぶたなんです。

落としぶたをすると、沸騰した煮汁の泡が落としぶたにあたり、魚の上に落ちるようになります。  なので魚は煮汁が少ないにも関わらず、終始煮汁がかかり続ける状態になり、味が均一につくようになるのです。

ちなみに落としぶたの直径は、鍋よりも小さいわけですが、その鍋と落としぶたの間の隙間から、 魚の生臭み等が水蒸気として蒸発してゆきます。 すごい合理的です。

なので煮汁の味付けは、蒸発のことも考えて、少し薄めに作っておくほうがよいです。

ところで、「落としぶたをかぶせたけど、さらにその上から鍋のフタをしたほうがよいの?」という疑問をよく耳にするのですが、 これは煮る食材によっても違ってきます。

魚の場合、生臭みを排出するためにもフタはしないほうがよく、 野菜などを煮る場合は、鍋のフタもしっかり閉めたほうがよいのです。

さらに落としブタの材質の話になりますが、金属製よりも木製で、なくべく平らものが良いです。  理由は木は熱を通さないので、煮汁が落しブタに当たった際、冷えないのです。 煮汁を常に高温の状態に保つことができるんです。


和紙を落としブタの代用として用いる

落しブタの代用品

「じゃあウチには落としブタが無いから煮付けは無理か・・・」なんてあきらめないでください。

落としブタが無い時は、和紙キッチンペーパーを代用すると上手くいきます。


魚の煮付の仕上げ

仕上げ

煮付けを作る際は強火にて短時間で仕上げるというのもポイントです。 弱火でダラダラ煮ると、 身が固くなり、生臭みも残ってしまいます。

煮汁がほどよく煮詰まった頃火を止めて、醤油をひとたらしすると美味しい魚の煮付けのできあがりです。


魚の煮付けの作り方のツボ

  • 火を止めた後の醤油ひとたらしで風味アップです。
  • 是非落としブタを活用ください。
  • 魚を煮る時間は魚体によって違ってきます。
  • 赤身の魚は加熱すると身が固く締まり、白身の魚はパラパラほぐれやすくなります。

おさらい

魚の下ごしらえをし、煮立った煮汁に入れて煮る。 落しブタを忘れずに。 仕上げに醤油をひとたらし。

12/02/18


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