「いょーい!」
近所のおばあさんがフキを握りしめてやってきました。 もう春なんですね。
オイ:「オーッ、沢山のフキいつもありがとうね! きゃらぶきば作るけん」
おばあさん:「ばーか、こいはフキじゃなくてツワたいね」
おばあさんが持ってきてくれたものはフキではなく、ツワ(ツワブキ)だったのです。 ツワはフキと同じように食べることができ、外見もよく似ているのですが、 いつもおばあさんは葉と根を取り除き、茎の部分だけにして持ってきてくれるのでその違いがいまいちよくわかりません。
そこでおばあさんの畑へ向かい、説明してもらうことにしました。
これがツワです。
厚く光沢のある葉が太陽の光を反射しています。
こちらがフキです。 おばあさんの畑には、フキの森が広がっていました。
フキは葉が薄く、光沢はありません。
おばあさん:「葉に光沢のあるとがツワで、光ってないとがフキたい!」
と、いうことです。 今回はおばあさん直伝の「ふきごはん」でいただきます。
ふきを茹でます。 長いふきの茎を鍋に収まるサイズに切り分け、塩をひとつまみ入れた湯で茹でます。
茹でたふきを水にさらします。
※ふきに塩を振ってまな板の上でこすり、サッと茹で上げてから水にさらすという技もあります。
水を切り、スルスルと薄皮をむいていきます。 茹でているのでむきやすく、指も黒くなりません。
あらかじめカツオダシをたっぷりとりまして、そのダシをバットに少しだけ注ぎ、 そこへ皮をむいたフキを浸します。
できるだけ長い時間浸しておくのがポイントで、2、3センチの長さに切りわけておきます。
お米を研いで土鍋に入れ、醤油、日本酒で調味したカツオダシを注いで炊きあげます。
フタをしめた土鍋を強火にかけて、沸騰したら中火にし、8分炊きます。 仕上げに強火で10秒炊けば、あとは蒸らすだけです。 詳しい調理法は米の炊き方:土鍋ご飯をどうぞ。
今回三合のお米に対し660ccの味付けダシを用いています。
ご飯が炊けたらフキの汁気を切って上に散らし、20分間蒸らします。 食べる際、ザックリ混ぜ合わせるとハイできあがり。
ふきをごはんと一緒に炊いてしまうと香りが飛んでしまうので別々に処理するわけです。
フキを茹でて水にさらし、皮をむいてダシに浸す。 ダシでごはんを炊いて、浸しておいたフキを散りばめ蒸らす。
12/03/29