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すっぽんのさばき方

すっぽんのさばき方

すっぽんとはかなり古い付き合いがあります。 あれは忘れもしない、小学校低学年の頃の夏休みでした。

いつものように、朝から近所に住む友達が遊びに来て、まずはセミを採り、次にカブトムシを採りに山へ入り、次は川へ行き・・・というように、日が暮れるまで外で遊びまくっていました。  もう楽しいのなんの。

川で遊んでいた時のことです。 岩場渡りをしていると、足元の石が動いたような気がしました。 気のせいかと、先へ進もうとした瞬間、やっぱりその石は動いたのです!

ドキリとして全身に電流が走りました。 友達に緊急事態を知らせ、二人で石を見つめていると・・・・・・「ニュルリ」カメの首が水面から伸びたのでした。

たしか見た瞬間に、「すっぽんだ」ということがわかったように記憶しています。 図鑑が好きだったので、それで覚えていたのでしょう。

カメのことが大好きだったオイは、すっぽんを持って帰ろう!と思い立ちました。 友達にそう伝えると「怖いしイヤだ。 もっとここで遊びたい!」ということだったので、 川で解散し、ひとり両手ですっぽんをかかえ、持ち帰ることにしました。

家までは歩いて30分はかかる距離です。 大きなスッポンを両手でかかえ、いそいそと歩く少年の姿はすれ違う人々の目にはどのように映ったのでしょうか、今更ながら気になります。

「ガブリ!」スッポンは大きく後ろに首を伸ばし、オイの右手をかみました。  すぐ引き離します。 さほど痛みは感じなかったものの、血が流れています。 「すっぽんが噛むと雷が鳴るまで離さない」というのはウソだとわかった瞬間です。

真夏の日照の中、水中から上げられたすっぽんは、みるみるうちに乾いていきます。 「このままでは帰るまでもたないかもしれない」と考えたオイは、通りがかりの家のチャイムを鳴らし、 出てきた奥さんに「すみませんすっぽんを持ち帰っているのですが乾いてきたので水をかけさせてください」とお願いしたのでした。

「どうぞ」と快く水を分けてくれました。 庭にある蛇口から水をかけてやりなさい、ということです。 すっぽんを下ろし、蛇口をひねります。

「ザザーッ」と甲羅に水がかかった瞬間、水を得たすっぽんは、ここぞとばかりに走り出しました。 すっぽんは足がかなり速いということをこの瞬間覚えました。

せっかくここまで苦労して運んできたのに、逃げられるわけにはいきません。 急いで追いかけ、噛まれないよう、甲羅の後ろのほうをつかみました。  が、すっぽんの猛進は止まりません。 すっぽんは、力がすごく強いということを覚えた瞬間です。

一か八か、むりやり持ち上げると後ろ足で引っかいてきます。 首をムチのようにしならせて、腕を振りほどこうと、もがきます。 しばらくすると、諦めたかのようにおとなしくなりました。

そうしてあと2回、チャイムをならして水をもらうことを繰り返してようやく家に辿り着きました。 池の中へすっぽんをはなすと、音もたてずにスーッと底へもぐっていき、姿が見えなくなりました。  すっぽんを飼うことが実現できた瞬間でした。

次の朝、池を眺め、すっぽんの姿を探しますがどこにもみあたりません。 もしや逃げ出したのかも・・・と思いきや、水草の根元あたりでじっとしているすっぽんを見つけました。  ホッと一息です。 さて次に、エサは何を与えればよいのか腕組みして考えていたところ、池の変化に気づきました。 金魚たちが、いないのです。 その池ではコイや小さい金魚、川魚を泳がせていたのですが、 コイ以外の小魚が見当たりません。 一瞬青ざめました。 考えられることは、一晩にして、すっぽんが全部食べてしまったということです。

すっぽんは大食漢だということを覚えた瞬間です。

それから何年かに渡り、すっぽんはウチの池で暮らしていました。 2度ほど逃亡騒ぎがあったものの、いつも同じ場所でじっとしていて、たまに岩の上に乗って甲羅干しをし、また元の場所へ戻ります。

小学校を卒業する頃になると、もうすっぽんのことを気にかけなくなってしまいました。 そして高校生の頃、すっぽんのことはすっかり忘れてしまいました。 ある日、 庭で弟が騒いでいるのでどうしたのかと尋ねたら、「すっぽんが逃げてる!」と騒いでいました。

その時弟は、ほうきを右手に、すっぽんを必至で、左手に持つちりとりのなかに収めようと苦戦している最中でした。 「そんなんじゃつかまえきれんよ。 素手素手!」と煽っていたら、 すっぽんはイソイソと敷地から出ていきました。 「あ、行っちゃった」としか思うことができませんでした。 家からすっぽんがいなくなった瞬間です。

その後彼がどこで生きたのかを知る由もありません。

そして時は過ぎ、いつの間にか成人になったオイは、すっぽん料理の店に連れて行ってもらいました。 「実は昔、すっぽんを飼っていたことがあるんですよ」といっても、誰も信じてくれません。

はじめて口にしたスッポン鍋の美味しさは、筆舌に尽くし難いものでした。 すっぽんは美味しいという事を知った瞬間です。

とまあこんな経験がありました。 長くなりましてすみません。 今まではもっぱらお店ですっぽんを堪能しておりますが、すっぽんが購入できるということを偶然知り、 自分でさばいて食べてみようと思い立ちました。

すっぽんの小包

浦野すっぽん養殖場

スポーツクラブを検索している最中、フと「すっぽん」の文字が目に止まりました。 偶然にもすっぽんの養殖場がオイの住む長崎にあることを知ったのでした。  つくづくすっぽんに縁があると思います。

買えるかどうか、試しに電話してみると小売もできる、ということでした。 買うしかありません。 「大きさはどのくらいがいいですか?」と聞かれたので「大人2、3人で食べるのですが」 と返事したところ、「まずは1キロぐらいでいいんじゃないですか」ということでした。 1キログラムのスッポンを購入しました。

すっぽんは活きたまま小箱に収められていて、箱を開けるまではあの豪傑が入っているとは思えないほど静かです。  紙くずをのけて、ゆっくり覗いてみると見覚えのある姿が見覚えのある姿勢でうずくまっていました。

それでは早速、すっぽん料理屋に伝授してもらった方法でおろしはじめます。 興味のある方は是非一度お試しください(ある程度度胸も必要になりますが)。

ちなみにすっぽん1キロで、3150円でした。 購入したお店はこちらです。

浦野すっぽん養殖場

  • 長崎県西海市大瀬戸町 多以良外郷 2590−1
  • tel 0959-22-0656

オイはドライブがてら直接買いに行きましたが、発送もできるという話でした。 親切丁寧に対応していただきました。


活きすっぽん

活すっぽん

すっぽんをまな板の上にそっと置きます。 手荒く扱ったり、まな板の上に放置すると、家中大騒ぎになり、大変危険でもありますので目を離さないようにしてください。


すっぽんのブリッジ

すっぽんの尻側を持ち、ひっくり返すと即、起き上がろうとすごい勢いで首を伸ばしてブリッジをします。 その瞬間を見計らい、包丁でトン、と首を落とすのがすっぽん料理屋に教えてもらった方法です。  もしくは伸びた首根っこをタオルでもあててつかみ、トン、と落とすのが一般的なやりかたです。

オイもそうするハズだったのですが、浦野さんに話を伺ったところ、その方法では食道が分断されて、胃の中のエサが後述の血の中に入ってしまうためにあまりよくない、という話でしたので、 次の方法をとりました。

※痩せてしまいますが、すっぽんを1週間ほど水の中で泳がせて、胃を空にしてからならば、そのまま首を落としても大丈夫だという話です。


浦野さん流

浦野さんに教えてもらった方法

要は、食道を切らずに首を切るわけです。 ですから表側の黄丸の部分に包丁を入れて、血を抜き取ります。  包丁を入れた瞬間に首を引っ込めようとしますので、やはり首はつかんでおいたほうがよいです。

※食道はのど側にあります。


血を抜く

血があふれてきますので、あらかじめ用意しておいたコップに日本酒を注いでおいて、そこへ血をたらすようにします。  結構な量あふれてきますので、大き目のコップを用意しておきたいところです。

酒を注いでおかずに血だけをコップに集めると、すぐに固まってしまうので注意が必要です。 浦野さんによると、日本酒で割るのが一番色が綺麗だとおっしゃいました。  お酒が飲めない方の場合はリンゴジュースで割るとよいそうです。

※赤ワインで割ったりもします。

甲羅をはずす

甲羅、内臓をはずす

血を抜いたら首を切り離しまして、背中の甲羅にぐるりと包丁を入れます。 すっぽんの甲羅のフチは軟骨状で柔らかく、固い骨のある部分は右図のように一部分です。  一周包丁を入れたら甲羅をパカリと取り外してください。 とはいってもそう簡単には甲羅ははずれてくれませんので、内臓を壊さぬよう、包丁を少しずつ隙間から入れていきます。

甲羅を切り離すと、内臓があらわになります。


すっぽんのきも

すっぽんはほとんど捨てる部分がありません。 よくわからない内蔵でも丁寧に切り離してのけておきます。 ただし、内臓の中でも胆のう膀胱は要注意です。  これらを破いてしまうと、苦い汁や臭みが身についてしまうのでソーッと切り離して捨てます。 それ以外の部位は全部食べてしまいます(胆のうは苦いけど薬になるから食べる、という人もいます)。

胆のうは魚をおろす際もよく見かけるのですぐに見つけられましたが、膀胱がいまいちよくわかりませんでした。 膀胱ですからその周辺にあると思い、たぶんこれだろうな、という部位を切り離しました。

ちなみに画像はレバーで、おろしたてですから刺身で食べれます。 鮮度が命ですから即のけて、冷やしておきます。


すっぽんの腸

こちらは腸です。 魚の腸も湯がいて食べたりしますが、これはおろしたてですから刺身でも食べることができます。 内容物をしごいで出し、開いてきれいにしておきます。


足をはずす

足をはずす

さて、内臓を取り外したところで手足をはずします。 すっぽんを裏返し、右図の部分から包丁を入れます。  すると難なく両足を切り離すことができるハズです。 腹の中心部は硬い骨ですから包丁は入りませんので、さぐりながら包丁を入れてください。


腕を切り離す

次に、図のように両手を切り離します。


切り離し図

するとこのように切り離すことができました。 中心の甲羅は固い骨ですが、ゼラチン質がとりまいており、身もこびりついておりますので捨てずに鍋に使ってください。


湯通しする

湯に通す

内臓以外の切り分けた部位を全部、沸騰寸前程度のお湯に通します。


薄皮をはぐ

すると身、甲羅の表面にある薄皮が、まるで日焼け後のようにむけますので丁寧に取り除きます。 アツアツのうちに取り除かないとめくれにくくなりますので手早くお願いします。


甲羅の薄皮をはぐ

甲羅にも薄皮があります。


すっぽんおろし完了

薄皮をはいだら、食べやすいように各部位を切り分けましてすっぽんおろしの完了です。 胆のうと膀胱、薄皮以外は全部食べます。  今回は、鍋で食べます→スッポン鍋

すっぽんはこちからも購入できます→ぷちぐる掲載アイテム一覧 > すっぽん


すっぽんのさばき方のツボ

  • 腹を据えて挑みます。
  • よく切れる包丁を使用し、怪我のないようにお願いします。
  • 今回のスッポンはオスで、メスは時期になると卵が入っている。 それは生で食べられる。

おさらい

すっぽんを一気におろす。

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10/05/16