どうしても牛肉が食べたいのです。 せっかくだから、普段なにげに食べているサーロインステーキは牛のどのあたりの肉なんだろうとか、 「あーヒレってこの辺についているんだ」というのを知ると、美味しさもまた違ってくるかもしれません。
そんな思いを込めて、微妙な図を用いた牛肉分布図を記します。 本ページを作るにあたり、 普段から大変お世話になっている小学館の食材図典を大いに参考にさせていただきました。
※テールについて:上で「畜産物でしっぽを利用するのはウシだけ」と書いておりますが、 なんと伊勢志摩にある鉄板焼のお店では「鶏の尾っぽ」を定番品として出している店があるのだということを、 当サイトの掲示板でミックスモダンさんに教えていただきました。 しかもそれはコリコリとしておいしいのだとか。 もしかしてぼんじりかなあ。
肉や魚に含まれるたんぱく質は、急激に熱せられると、強く縮む性質があります。 だからといって、ゆっくりと加熱すると、肉汁が流れ出してしまいます。 ではどうすればよいのか? 厚切りのステーキを買えばよいのです。
肉が薄いと、中まで熱が早く伝わってしまうので、固くなります。 一方、 肉が厚いと、鉄板に接する表面はよく焼けても、中心部では熱の伝わり方がゆるやかなので、ふんわりと仕上がるのです。
又、ビーフステーキを焼く際には、直前に塩コショウを振ります。 そして塩をしたほうを先に鉄板にあてます。 そうすると、肉の表面の固まりが早められ、肉汁の流出を防止することができるのです。
かのジェームズ一世は牛肉大好きだったんです。 ある日口にした絶妙にサシの入り組んだ肉に感激し調理人に「ここはどの部位かね?」と聞きました。
これが背側の肩からモモにかけての部位である「ロイン」だと教えられると、ロインへ貴族の称号である「サー(sir)」を与えたのでした。
以来サーロインはフィレ(英語ではテンダーロイン)より高級な部位となりました。
という逸話もありますが、「sirloin」とは「sur = 上の」 「loin = 腰」 の事で腰の上の部分が本当の意味だという説もあります。 つまりテンダーロイン(tender = 柔らかい、loin肉)の上にある肉という事です。
美食家シャトーブリアンのシェフであるモンミレイはテンダーロインを用いて素敵なステーキをこしらえました。
その名もシャトーブリアンというソースをかけて、ジャガイモのバター炒めを添えたステーキは、その名も「シャトーブリアン!」として広まりました。
更新日:23/03/15
公開日:05/11/20