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牛肉分布図

牛肉分布図

どうしても牛肉が食べたいのです。 せっかくだから、普段なにげに食べているサーロインステーキは牛のどのあたりの肉なんだろうとか、 「あーヒレってこの辺についているんだ」というのを知ると、美味しさもまた違ってくるかもしれません。

そんな思いを込めて、微妙な図を用いた牛肉分布図を記します。 本ページを作るにあたり、 普段から大変お世話になっている小学館の食材図典を大いに参考にさせていただきました。

牛肉分布図

牛肉分布図

  1. ネック:首の部分。 固い。 スープの材料や、ひき肉向き。
  2. :肉は固くて脂肪が少ない。 スープや薄切りにてしゃぶしゃぶ等に。
  3. 肩ロース:ロースとは、背中の筋肉部分のこと。 スキヤキなんかに。
  4. リブロース:厚みがあり、きめの細かい良質な肉。 ステーキに最適。
  5. サーロイン:リブロースと並ぶ最高級部位のひとつ。 風味もよく、ステーキに。
  6. ヒレ:別称テンダーロイン。 ウシ一頭総重量の3%ほどしかなく、最高級部位。 ほとんど使われる事のない筋肉なので柔らかい。
  7. ともバラ:赤身と脂肪が交互に並び、三枚肉ともいわれる。 俗に言うカルビ。
  8. 肩バラ:固い。 ひき肉にしてハンバーグなどに。
  9. うちもも:柔らかい。 焼肉から煮込み料理まで。
  10. しんたま:牛肉のなかではもっとも脂肪が少ない。 煮込み料理など。
  11. そともも:固い。 コンビーフの材料とされる。
  12. ランプ:モモの部分では最も柔らかい。 品質のよいものは、ロースよりも高評価。
  13. スネ:加熱するとゼラチンとなりやわらかくなる。 煮込みやスープに。

牛モツ分布図

牛モツ分布図
  1. レバー:肝臓のこと。 特に子牛のレバーは珍重される。
  2. ハツ:心臓のこと。 肉厚で固くコリコリしている。 味は淡白。
  3. マメ:腎臓のこと。 薄切りにして、塩焼きやバター焼きに。
  4. ミノ:4つあるウシの胃のなかで第1胃のこと。 ガツとも呼ばれる。
  5. センマイ:ウシの第3胃。 ちなみに第2胃はハチノス。 4胃はギアラという。
  6. ハラミ:横隔膜周辺の肉。 焼肉やカレー、シチューに。
  7. サガリ:これまた横隔膜周辺の肉。 煮込み料理などに。
  8. ヒモ:小腸のこと。 かたいのでじっくりと煮込んで食べる。
  9. シマチョウ:大腸のこと。 これも固いので、よく煮込んでから調理。
  10. タン:舌。 脂肪分が多く濃厚。 焼肉やスープなど。
  11. テール:しっぽのこと。 畜産物でしっぽを利用するのはウシだけ。※
  12. カシラニク:頬周辺の肉。 柔らかくて、塩焼きなどに。

※テールについて:上で「畜産物でしっぽを利用するのはウシだけ」と書いておりますが、 なんと伊勢志摩にある鉄板焼のお店では「鶏の尾っぽ」を定番品として出している店があるのだということを、 当サイトの掲示板でミックスモダンさんに教えていただきました。   しかもそれはコリコリとしておいしいのだとか。 もしかしてぼんじりかなあ。

ステーキは厚く

ステーキは厚く

肉や魚に含まれるたんぱく質は、急激に熱せられると、強く縮む性質があります。 だからといって、ゆっくりと加熱すると、肉汁が流れ出してしまいます。  ではどうすればよいのか? 厚切りのステーキを買えばよいのです。

肉が薄いと、中まで熱が早く伝わってしまうので、固くなります。 一方、 肉が厚いと、鉄板に接する表面はよく焼けても、中心部では熱の伝わり方がゆるやかなので、ふんわりと仕上がるのです。

又、ビーフステーキを焼く際には、直前に塩コショウを振ります。 そして塩をしたほうを先に鉄板にあてます。  そうすると、肉の表面の固まりが早められ、肉汁の流出を防止することができるのです。


サーロインとは?

サーロインとは?

かのジェームズ一世は牛肉大好きだったんです。 ある日口にした絶妙にサシの入り組んだ肉に感激し調理人に「ここはどの部位かね?」と聞きました。

これが背側の肩からモモにかけての部位である「ロイン」だと教えられると、ロインへ貴族の称号である「サー(sir)」を与えたのでした。

以来サーロインはフィレ(英語ではテンダーロイン)より高級な部位となりました。

という逸話もありますが、「sirloin」とは「sur = 上の」 「loin = 腰」 の事で腰の上の部分が本当の意味だという説もあります。 つまりテンダーロイン(tender = 柔らかい、loin肉)の上にある肉という事です。


シャトーブリアン

シャトーブリアン

美食家シャトーブリアンのシェフであるモンミレイはテンダーロインを用いて素敵なステーキをこしらえました。

その名もシャトーブリアンというソースをかけて、ジャガイモのバター炒めを添えたステーキは、その名も「シャトーブリアン!」として広まりました。


牛肉の部位まとめ

  • 肉質等級は5段階ある。
  • 黒毛和牛や褐毛和牛、無角和牛、日本短角種、ホルスタイン、ヘレフォード等種類も様々。
  • 牛のうまみ:ウマミのイノシン酸は、熟成していく間に生まれる。

更新日:23/03/15

公開日:05/11/20


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