9月にはいると夏終了感にかられ、なんだかさみしくなりそうな気もしてきますがそんなことはありません。 秋といえば、秋刀魚がやってくるのです。
新鮮なさんまを刺身で食べるのもたまりませんが、定番の焼きさんまや甘辛く煮付けるのもかなりの美味しさです。
ページトップは焼さんまです。 塩を振ったサンマを七輪でこんがりと焼きました。 秋になるとほぼ毎日食卓に上ります。 ついには食傷して「もうしばらくさんまは見たくない。」と言いたくなるほど食べます。 そしてまた来年の秋頃になるとサンマが恋しくなってくるのです。
ちなみにさんまを焼く際、ウチワであおぐのは、煙が魚にいかないための配慮です。 煙っては燻製になってしまい、味をそこなうのでした。
魚を美味しく焼くにはまず火加減が大事です。 強火の遠火で焼きます。 まずは盛り付けたときに表になるほうから焼きます。 表6に裏4の割合がベスト。 焼いている間に魚から生臭みが水蒸気と共に蒸発してゆきます。「魚は大名に焼かせろ」と、言われるように、じっくりと時間をかけて焼きましょう。
そして塩。 塩は焼く直前に振るほうがよいのです。 しかも思い切って沢山ふるほうが、美味しく仕上がります。 さらに塩にもこだわるならば、 ニガリを含んだ天然塩がよく、ニガリに含まれる塩化マグネシウムが、魚の身くずれを防止するためです。 魚を早くから塩しておくと、身がベトついたり、中まで身が固くなったりするので要注意。
さて次はサンマを甘辛く煮付けてみます。 まずはサンマを丸ごとぶつ切りにします。 もちろん内蔵はぞのままで!
鍋の底に昆布を一枚しいて、その上からぶつ切りのサンマを並べます。 醤油、みりん、酒をお好みの分量注ぎ込んで、生姜のスライスを割合多めに入れて、汁気がなくなるまで煮詰めます。
はじめは強火にかけて、煮立ったら弱火にして、落し蓋をして煮詰めます。
煮汁を焦げ付かせないように注意してください。 思うように煮詰まらず、なおかつ煮汁がすくなくなってしまった場合は日本酒を注ぎこんで調節します。
底に敷いていた昆布は取り出して細かく刻んでサンマと一緒に食べてもいいです。 煮る際に山椒や刻んだ唐辛子を入れておけば、よい酒の肴になりますよ。
さんまを3枚おろしにして皮のほうから焼きます。 内臓は大事にとっておいてください。
鍋に醤油、みりん、酒をあわせて、その中に内臓を入れて煮詰めます。 タレをこしらえるわけです。
うなぎの蒲焼やアナゴ丼を作る際にはそれぞれの頭、 骨を煮出して煮汁をつくりましたが、サンマの場合は内臓を用いるわけです。
焼いたサンマをウナギの蒲焼の要領で付け焼きし、白いご飯に乗っけます。 ワシワシと食べるのです。
今回子供用に作ったために、サンマの小骨を取り去ってしまいました。 そうしたら焼くのが大変むずかしくなり、身が崩れてしまいました。 サンマを丸のまま焼いて、 やさしく身を取り外し、タレで付け焼きしたほうが仕上がりは美しくなりそうです。
08/09/08