キムチに関してはこれまでキムチの作り方やカクテキ等で語ってまいりましたが、今回は小説家、立原正秋さんによる製法です。
どうして立原さんがキムチを作るようになったのかというと、単に旨いからです。 五、六年に及ぶ試行錯誤の上に完成したレシピは、いたってシンプルなものですがイケますこのキムチ。
材料も少ないですし初心者の方にもオススメします。
煮干でダシをとっときます。 頭やワタを抜き、乾煎りしてから煮れば上等です。 こして冷ましておきましょう。
普通に白菜漬けを作ります。 塩分控えめが作りやすいです。
ニンニクとショウガを荒く刻みます。 この「荒く」がポイントでありまして、いつもならばすりおろしてしまう所です。
すり鉢にニンニクショウガ、粉唐辛子を入れまして、丹念にすりこみます。 する、というよりむしろ叩く様にすりこ木を使い、ニンニクの粒が見えなくなるまでそうですね、10分ぐらい頑張ります。
ようやく滑らかになりました。 ちなみにこの「辛いの」は長持ちしますから、多めに仕込んで冷蔵庫に保管しておけば、色んな料理に活用できます。
さて、辛いのに煮干ダシをたらしてモッタリさせて、
アミの塩辛を加え、よく混ぜ合わせます。
※鯛の身に塩をしたものでもイケるそうですが、烏賊はアカンらしいです。
あとは白菜漬けの水気を切って葉の間までしっかり辛味を行き渡らせて、
ほどよく発酵が進むまで冷蔵庫で寝かせます。
と、いとも簡単にキムチの仕込みが終わりました。 翌日から毎日少しずつ味見をして食べ時を見たところ、 10日目あたりで酸味が出てきて好みの加減となりました。 アミの塩辛を大量に投入しているので、発酵が進むまでは塩辛さが立ちます。
が、酸味が出てくる頃になると落ちつくんですよね、塩辛味が。
ただ、甘いキムチに慣れたウチの家族は、少し物足りないと言い出したのでハチミツを少々たらしてみたところ絶賛となりました。
ニンニクとショウガのザク切りをすりつぶしながら唐辛子と合わせましたが、この「する」のが大発見だそうで、三者が折りなり薫りが立ちます。 「辛さが染みる」と表現なさいました立原さんは。 ただ唐辛子を入れるだけでは辛いだけで香りが立たない、というわけですなるほど。
立原さんが檀さん家に行った折、料理屋で使うような大きな冷蔵庫が二つ据えてあり、 そこにキムチが漬かっていたそうです。 「これはもう本職なんだよ。 それを食わしてもらおうと思っているうちにねえ、僕はその時銀座で別な会合があってね、 キムチが出る前に帰っちゃったんんだな」とありました。 これは是非食ってもらいたかったですねー。
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14/04/30