ラクレットの美味しさを教えてくれたのは、銀座のワインサロン村瀬さんでした。
何年もの試行錯誤の上、北海道の町工場と一緒になって造り上げた専用のグリルで断面だけをこんがり焼かれたラクレットは、焼き野菜の上へナイフでそぎ落とされます。
まずはカリッとしたエッジの部分をかじってその香ばしさに陶酔し、続いてトロけた部分の乗る野菜をつまみ上げては口中へ運び、モチモチ噛みしめてはグラスをかたむけるのです。
正直今、ラクレットグリルを買ってしまおうかと悩んでいます。
ラクレット自体もアマゾンで探したら割と安価で手に入る事が分かってますし、お家でラクレットする日は近いのかもしれません私。
「きつねラクレット」というキャッチーなネーミングは東京の老舗酒場で見つけたものです。 店で呑む時は、純粋に自分がつまみたいものを食べるのではなく、製法が気になるものをまず真っ先に選ぶのが私の生き方です。 そのルールで選んだ品こそ「きつねラクレット」だったのです。
あらかた想像していた通りのものが出てまいりまして。
揚げ、つまりキツネの中にチーズが入れてあるんです。 丸かじりしたところ香ばしく焼かれたきつねは、はかなく崩れて中からチーズがトロしてきます。 燗酒をあおればチーズなのによく和酒と調和するのはきつねのなせるワザですね。
作ってみないワケありません。
まず、この肴の名称は「きつねラクレット」ではありますが、ラクレットにこだわる必要はありません。 現に店ではラクレットを使っていなかったハズです食べた実感として。 ただ、名前が「きつねチーズ」だとちょっと響きませんよね。 なのであえて「ラクレット」と銘打っていると踏んだのでした。
だから目についた、お好みのチーズできつねしてみましょう。
「きつねカチョカバロ」「きつねゴルゴンゾラ」「モッツァレラきつね」どれもなかなかのネーミングではありませんか(笑)。
まずきつねの一旦を切り離し、袋を作ります。 簡単に開く事ができるでしょう。 そして好みのチーズを中へギュッと押し込むんです。 動画ではスライスチーズだけを入れて閉じているプレーンですが、チーズと一緒にツナを入れたり、塩辛を入れるのも良く合うでしょう。 きつねの切れ端で口を閉じたら、あとは中火にかけた鍋で油も引かずに両面こんがり素焼きするだけです(炭火で網焼きしたら最高です)。
器に盛ったらネギをたっぷり散らし、かつおぶしでも振ります。 七味も良く合いますね。 チーズの種類によっては塩気が足りないので醤油やポン酢をたらしても良いでしょう。
焼きたてに、黙々かじりつきます。
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19/04/06