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あなたはまだ本当のモダン焼きを知らない

あなたはまだ本当のモダン焼きを知らない

昔、近所に行きつけのお好み焼き屋さんってありませんでしたか?

私にはとても大切にしていた所が三軒ありました。

詳しく語るとかなり長くなってしまいますので割愛しますが、いずれもお好み焼きが美味しい事はもちろんの事、

その店構え、お店の方、そして常連客。 それらが混然一体となって小宇宙を作りだしていたかのように記憶しています。

なんと!

令和の現代にもそういうお店が残っていたのです。 こちらは友人が昔から家族で食事に行っていたらしく、数十年が経過した今でも当時の味と雰囲気を守り続けている隠れ家なのだと言います。


話を聞くなりどうしても行ってみたくなりまして、友人家族に頼みこんで連れてってもらったんです。

「なんで? お好み焼きぐらいひとりで食べに行けば良いやん」

と思うでしょ? それが無理なんですよ。 なんでも女将さん(以降おばちゃん)はワンオペで切り盛りしているので忙しく、おまけに店内狭くて常連さんで埋まっているので一見の入る余地がないんです。

ウワサを聞いて飛び込みで行った人も大勢いるそうですけどね、ほぼほぼおばちゃんに断られてしまうと言います。

一方常連さんといえば、店休日でもないのにお店が閉まっていたりすると、おばちゃんのお家も知っていてそこまで呼びに行って開けてもらうのだと言います汗。


作り方

とても気さくなおばちゃんでした。 撮影の許可を得ようとすると「アッハッハー!」と豪快に笑いながらすんなり了承してくれました。

そこでおばちゃんの前に立ち、つぶさにその焼き方を観察してはメモをとり、再現したのが今回のレシピとなります。

まず鉄板を充分熱した後油を引いてなじませます。

すかさず生地を流し入れ、円形に広げますが、この生地は広島風でおなじみの小麦粉を水で溶いたものです。 出汁を使ったりとかあまりこだわらないほうが総合的に味がまとまります。 小麦粉と水の割合は、50g:90cc程度です。

火加減は弱めでじっくり焼くのがおばちゃん流です。

生地にうっすら火が通ってきたら、魚粉を回しかけすかさず天カスを散りばめます。 所々紅生姜を配置したら、もやしとキャベツを乗せるんです。

この際ついドサッと盛り上げてしまいたくなりますが、すると難易度が一気に上昇しますのでまずは少なめから始めたほうが良いでしょう。

別途水洗いした焼きそば麺を炒めます。 塩・胡椒を振ったらウスターソースで調味して、それをキャベツの上に乗せるのです。

真ん中を少しくぼませて卵を割り落としたら、周囲を豚肉で覆い、それから生地をツラツラたらします。

そしてコテを両側から生地の下に入れてエイヤと返すのです。

上からかるく押さえたら、そのまま3分焼くんです。

焼けたらまた返して、ウスターソースを塗って胡椒を振ります。

お店ではここでおばちゃんが「どうする?」と聞いてくるのですが、何をどうするのかというと、この今しがた焼き上がったばかりのモダン焼きを曲げるかどうかを聞いているんです。

九割がたのお客さんは曲げると伝えます

曲げた後は自分で上からウスターソースを塗り、コテをつかいながらワシワシいただくのです。

このあえてウスターソースなところがまたイーんです。 しかもチョーコーさんの金蝶ソースを用いてますからね、それはもうビターで美味しいソースなのでした。


レシピのまとめ

  • 用いる具材は少量から作って、慣れたら好きなだけ用いると良いです。
  • 無論お好みソースでも美味しいですよ。

公開日:23/05/10


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