先日宮崎県を訪ねた折、出された鍋にショックを受けました。
鍋を煮るのではなくなんと、蒸しているんですよ!
腰を抜かして慌てふためいている私をしり目に、宮崎人の親友は「は?」と一言発すだけでした。
なんでもここでは、ごく一般的に出される鍋だという事ですこの蒸し鍋。
道具はセイロ、そしてそれがぴったり収まる土鍋です。
土鍋に水を張り、上からセイロをかぶせて準備完了です。
野菜はお好みのものをご用意ください。 セイロの底には葉物を敷いておくと受け皿となります。
目についた野菜を次々盛りこみます。
気がすんだら最後に何かしらの肉を野菜の上に並べて準備完了です。
セイロを閉じて中火にかけること10分、静かに待ちましょう。
好みの薬味を用意してさあ、いただきます!
「野菜は一種、あとは肉だけ!」みたいにシンプルに仕込むのもオススメです。
鍋というとシメの雑炊が定番ですけどもちろん、この鍋にはスープがないのでシメられません。
でも!
野菜と肉、つまむほどに何と旨味にあふれているのでしょう! これまで私たちは素材の味を、煮汁に奪われてしまっていたのです。
それを取り返そうと必死になって、シメをこしらえ自愛していたというワケです。
真に美味しい料理が目の前にあれば、シメの事なぞ思い浮かべるヒマなどさらさらなかったのでした。
来週日本橋へ行ってきます。
18/10/25