「私がこれまで麻婆豆腐だと思っていたものは一体…」
こないだ四川料理の大家のお宅へおじゃましました。 お店で出すメニューでなく、四川の家庭料理を沢山ご馳走になり、レシピのネタもたんまりメモしてまいりましたが何に驚いたかというと、その麻婆豆腐にです。
「うふーん、日本のマーボはチと違うネ」と小鍋片手にわずか5分で作り上げた麻婆豆腐の旨い事!
まさに目からウロコの製法でした。 今思うと、日本のマーボは考えすぎだし相当日本ナイズされたものなのですねカレーしかりラーメン同じく。
あらかじめ言っておきますが、日本のマーボも愛しているんですよもちろん。 ただ本場のマーボのあまりにもシンプルな作りに心打たれてしまったのです。
さてまずは、小鍋を中火にかけ胡麻油をたらし、刻んだニンニクをやや炒めたら、ひき肉を少々入れて即、豆板醤を落として炒め合わせます。
とたんに四川の薫りが充満するでしょう。
肉が煮えたら酒を少々たらして、
※酒種はお好みでどうぞ!
胡麻油をダーと流し入れます。
すかさず小ぶりに切り分けた豆腐を加えますが、ここは是非、絹ごし豆腐でどうぞ。
麻婆豆腐といえば木綿だとばかり思いこんでいましたが、絹なんです絹。
間を置かず、豆腐の上からラー油をダーとたらし入れます。 フフフいかがです、スープなんて間違っても加えません。 ご覧いただいたように四川は油なのです油。
ここまで来るともうお分かりのように、これは麻婆豆腐ともいえますがまさに豆腐の油煮、つまりアヒージョとも呼べる一品なのです!
あとは豆腐の角を決して崩さぬよう時折やさしく混ぜて、豆腐が芯まで温まったら煮あがりです。 間違っても豆腐が赤く色づくまで煮てはなりません。
塩少々と醤油数滴で調味して、
刻みネギをたっぷり乗せたら四川風麻婆豆腐というか豆腐のアヒージョの堂々完成です!
激辛使用ですから小さじを添えて、もくもくちびちび頂きます。
口に入れたらすぐ舌に届く辛さ。 豆板醤と油の織りなす深い味。 やがて額からしたたり落ちてくる汗。 これぞ四川の麻婆豆腐です。
中華の油使いは勉強になるよね。
18/11/20