飲んだ後にすするしじみの味噌汁。
独特のコクはもちろん、しじみを体が欲求しているのしょうね、胃に深く染みわたります。 熱々を「ズ、ズズズ・・・」とすすれば「あぁー・・・」と詠嘆の声をあげてしまいます。
さて、しじみの味噌汁の具は当然しじみですが、それをみなさん食べていますか? オイは1、2個つまむだけであとは食べません。 だって、面倒ですもの。 ただそれだけの理由です。 でも、味自体は好きなので、もしも「ハマグリ大のしじみ」があればどんなに幸せなことか! と想像したりします。 でもそのようなニュースはいつまでたっても聞こえてきません。
つまり、しじみの味は好きだけど、殻からほじくりだして食べるのは面倒だ、と思っているのです。 しじみの活用法といえば、味噌汁のほか佃煮にしたり、 酢味噌でヌタにしたりという方法が思い浮かびます。 そこを今日は、ちょっと変わった方法で食ってみようという話です。
まずこてしらべに、しじみを台湾風の調理法でいただきます。 そうそう、しじみは念入りに砂だしをしておいてくださいね。 ニンニクとショウガ、ネギのみじん切りを好きなだけご用意ください。
鍋に胡麻油を熱し、ニンニク、ショウガ、ネギを香りが立つまで炒めます。
すかさずしじみを投入し、強火でジャンジャア炒めます。 そのうちひとつが口を開けば、次々パカパコ開いていきますのでそうしましたら、
醤油を日本酒で割ったものを回しいれ、ジャキーッと煎りつけます。
はいこれにてしじみの台湾風のできあがり。 盛り付けのコツとしましては、「一人前につき極小の器に少量盛る」ことです。 大量に盛ってしまっては、食べる人が大変なのです。 小さな殻から身をチマチマほじくりだして食べるわけですから量が多いと意地悪していると思われます。 足りないぐらいがちょうどよいものです。
さて次にまいります。 しじみをお湯に入れ、口が開き、中まで火が通るまで茹でます。
そして、しじみの身を殻からチマチマはずしてください。 ハッキリいって、このテの作業は大嫌いですが、 旨いものを食うためです、いたしかたありません。 何かの修行だと思い込み、せっせと励みます。
煮汁は、しじみエキスたっぷりですからそのまま「しじみ風味の味噌汁」を作れば美味しいですし、 何かしら別の料理に活用するなどしてください。
しじみの剥き身と白髪ねぎを合わせ、和風なドレッシングであえます。 今回ドレッシングはすりニンニク、ショウガ汁、米酢、胡麻油、 砂糖、塩を合わせて作りました。 お好みでどうぞ→自家製ドレッシング。
食べ方のコツとしましてはただひとつ、「おかわりを要求しない」ことです。 豆粒のようなしじみを地味に、コツコツ、丁寧に、むき身にした、調理人の苦労をねぎらうべきです。 うやうやしく、一粒一粒感謝しながら味わい、もうちょっと食べたいな、と思っても、 空になった器を笑顔で静かに置くべきです。 調理人的にはこの料理、イライラを抑えながら作るわけですから。
以上しじみ料理2品でした。 なるべく大振りで上質なしじみを用いることがポイントです。 ちなみに台湾風は、「殻のままのしじみをニンニク醤油に3日漬け込んで生のまま食べる」というのが本場風らしく、 いざ調理に取り掛かろうとしていたところ、 「オイ、しじみば生で食うたらいかんばい、生で食うたらいかんですけんね」という、 ご先祖の声が聞こえたような気がしましたので松江の煎り貝風に炒めることにした次第です。
思いつき次第随時追加します。 それでは!
Instagramはじめました! ぜひフォローお願い致します。
10/08/27