GW、しかも本日晴天の中どうしていきなり鍋レシピなのかと言いましたらですね、
こないだ湯船につかってこの騒動が落ち着いたら、どこに飲みに行こうかしらと思案していたら長崎に残る数少ない老舗酒場の事を思い出しました。
でそこの名物のひとつがこの団子鍋なのです。
鶏団子鍋といえば普段こんな風に仕込んでおりますが、今回のそれは贅沢かつこれ以上ない程シンプルな、計算されつくした名品です。
まず鶏のひき肉で団子をこしらえますが、この際卵をつなぎに用いたりネギを刻みいれたりなどしません。 ただひとつ普通の違うのは、モモとムネの肉をこね合わせて団子にする事です。 この時点で味は保証されたようなもの。
各割合は好みで結構ですが、まずは半々で合わせるのをお勧めします。 一度作って食べた後「もうちょいモモ多めで」等カスタムください。
鍋に何かしらのスープを注いで火にかけたりしません、水です水。 水で十分なのですなぜならば団子から旨味が溢れ出てきますから。
鍋が沸いてきたら団子を入れて煮てゆきます。 豆腐とネギを入れたら、ここで最大のポイントですが鶏油をたらしこみます。
ラーメンにおける香味油が如く、この鍋に鶏油は必須なのでした。 どうです、もう食べたくて仕方ないでしょう?
日本酒と薄口醤油で調味して、ささがきごぼうを入れて火を通し、水菜をドサリと乗せます。 最後にもう一度鶏油を回しかけたらさあ、召し上がれ!
各分量については最低量を記しておりますので特に野菜は沢山用意して、食べたら次々足すようにします。 この鍋は食べ進むうち進化していきますので、二日に渡り楽しんだほうがその真価を実感できます。
シメにはうどんが良く合いますが、残念ながらそれまでスープが残っていない事がもっぱらです。
この鍋は、巧みに平凡である事の大切さを教えてくれます。
21/05/01