イセエビ。 食卓に上がるときには華々しく飾られ、お正月の飾り等にも使われるスター的存在。
それと対照的に、ウチワエビといったら「ん?何このエビ? 誰?」 と、普段あまり目にしないというだけで、ぞんざいな扱いをされたりするさみしい存在です。
しかし! ウチワエビは旨いんです!!
イセエビと比べても味はひけをとりませんし、何よりも安いのです。 味噌汁にしても抜群です。 特徴的な姿をしたウチワエビを、是非おすすめします。
魚屋で、山盛りにされて売られていました。 生きていて、泡をブクブク出していました。
ウチワエビは、一匹が跳ねたらその他大勢もいっせいに跳ねだします。 なので刺激しないようゆっくり手に取る必要があります。
長崎市だと、築町市場に行くとよいです。
ウチワエビをひっくり返し(腹に卵をかかえていた)、 右図の包丁の先が当たっている部分からつきあたりまで包丁を入れます。
表にして、右図のように胴体の端から端まで包丁を入れます。
あとは手で尾を回しながら引っ張ると、抜けます。
次は右図のように包丁を入れます。 向かい側も同じように包丁を入れます。
頭は、あとで味噌汁を作りますので半分に割っておきます。 殻は柔いので、簡単に割れます。
蛇腹になっている部分を親指でめくっていきます。 殻に指を沿わせるように進んでいきます。 殻に身が残った場合はスプーンでかき取ればよいです。
無事身を取りだすことができました。 あとは食べやすい大きさに切るだけです。 さっと湯にくぐらせてから食べるのも旨いものですが、個人的にはそのまま生でつまむのが好きです。
さばいたときに、ミソのようなものが詰まっていたので刺身といっしょに食べてみました。 濃厚。
そのミソを、身にからめてつまめば口福です。
鍋に水を張り、昆布を戻しておきます。 頭を縦半分に割り、昆布水に入れ、中火で火にかけます。
沸騰したら、昆布を引き上げて、ドバッと日本酒を注ぎます。
時折アクをすくいながら、20分程火にかけます。
良いダシが出て、汁がうっすら白濁します。 ここで味噌を加えます。
ネギでも散らしていただきます。 飲んだ後の胃に染み渡る旨さです。
これからもウチワエビの普及に努めてまいります。
05/11/20