「鶏肉の部位をひとつだけ選びなさい」とエライ人に命令されたとするならば、迷わず手羽先を選びますね。 理由は次の通りです。
はい手羽先です。 このまま、煮たり、焼いたり旨いもんですが、 これを分解して手羽中を作りたいんです。
なんでかというと、手羽中を揚げた、いわゆる「チキンバー的なの(ページトップ画像)」が、ウチの子たちは大好きなんです。
まずは手羽先のホントに先っちょ、の部分を切り離します。 ちょうど関節部に包丁を入れるとすんなり分ける事ができます。
キッチンバサミを使うと楽でしょう。
こんな感じに分かれます。
続いてオレンジの破線部分から切り離してまいります。
ちょうど骨と骨の間なので、すんなり包丁は入ります。 まず赤い破線の部分に包丁を立てて肉をつらぬき、そこを糸口として切り分けるとすんなりです。
ちなみに今回はここでも、キッチンバサミを使ってます。
ということで、1本の手羽先を3つの部位に分けることができました。 左と真ん中は、見慣れた手羽中です。 ホントに先っちょは捨てる、ワケなくキチンと活用します。
はじめは手間取るかもしれませんが、慣れるとサクサク作業できるようになるでしょう。 手羽先1パック分ぐらいなら、ものの5分もあれば全部分解できるハズです。
あとはどう調理したってよいものですが、やはりここは唐揚げかなという事で、まずは手羽中をよく観察していただきたいのです。
すると手羽中には、上側部(手羽中1)と下側部(手羽中2)があることが分かります。
上側部は下よりもほっそりしてるのですぐ見分けがつくでしょう。 そしてその両者をキチンと分類し、揚げたのがページトップの画像になります。 なんで分けるのか? というと、火の通りが違うからです、とかつい言っちゃいましたが単純に、ほっそりとした上側部のほうが食べやすく、子供に人気があるからです。
手羽中へまんべんなく小麦粉をはたき、180度の油で4、5分揚げます。 この際あらかじめ塩、胡椒を振っておいてもよいですし、あとから散らしても良いもんです。
あらかじめ手羽中の真ん中へ包丁を刺しておけば、火の通りがよくなります。
一個、また一個、止まんなくなるサクサクジューシーです。
この部分に正式名はあるんですかね? とにかくその残る先っちょを鍋に入れ、水を張って叩き潰したショウガにネギの切れ端を加えまして弱火で2時間コトコト煮ます。
スープをこして、仕上げに塩少々と、胡麻油をひとたらしすれば、これはもう4次元のコクと旨味のあるチキンスープとなります。 シメにも最適!
ちなみに手羽先8本分の先っちょを使った場合、この量だとせいぜい一人分のスープしかできませんのでご参考にどうぞ。
ダシがらの先っちょを捨てるなんてもったいない! こんだけ煮込んだんですもの、豚足にも匹敵する程トロけているハズです。
スープから引き上げたら、崩れやすいのでやや冷まし、油を引いたフライパンでじっくりこんがり両面を焼くんです。
今回は砂糖、みりん、醤油を合わせた甘辛だれをたらしていただいとりますが、これがまた妙に旨くてつい、これを食べたいが為だけに手羽先を分解したくなったりするもんです。
一本の手羽先を3つの部位に分け、喜ぶのだった。
15/06/11