しばらく五島の漁師さんのお宅にお邪魔しておりました。
同じ長崎県であるとはいえ、素晴らしいですね五島。 夕暮れ堤防に佇んでいると沖の方からさざ波が近づいてきて、太陽の光をキラキラ反射します。
何かと思えばカマスの大群なんですね。 もう網ですくえるくらい。 でも不思議と獲って喰ってやろう、という気が起きないんです。
早起きしてみればお母さんはこの寒い中、もう畑に降りてせっせと野菜の世話をしております。 まさに「下ノ畑ニ居リマス」です。
キビナゴ鍋にカツオのたたき(たたきといってもコレじゃなくてカツオの頭を叩いたものですナント)、ミナの油炒め等色んな料理をごちそうになりましたところ、今回一番勉強になったのはこのそうめんでした。
昔ぷちぐるに掲載した地獄炊きそうめんは、今は無き人気焼き鳥店の定番でしたがそういえば、店主は五島出身の方でした。
何か五島は、麺を煮汁でそのまま煮る文化があるのでしょうか。
つまりあさりの煮汁にそのまま乾そうめんを放り込んで煮るワケですね。 別途湯を煮立て、その中でそうめんを泳がせてザルに取り、水洗いしてキュと締めてそれから煮汁の中へドボン、ではないのです。
あさりを鍋に入れたら水を張り強火にかけます。 沸いて湯が乳白色になり、あさりの口が開いてきたら一旦あさりを全て取り出しむき身にしてしまいます。
その空になった煮汁の中に素麺を入れたら箸でいなしながらややくったりめに炊きます。 そしてネギを散らしてむき身を所々に置いたらこのそうめんはもう完成です。
え、味付けはしないのかですって?
ほんのりちょうど良い塩梅の塩気が、あさりとそうめんから生まれているからまったく必要ないのでした。
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20/02/29