小一の息子が泊りこみでキャンプに行くことになりました。
飯盒でご飯を炊いたり、キャンプファイヤーをやるそうです。 かなりついていきたいです。
そういえば、はんごうでご飯を炊いた経験がほとんどないことに気づきました。 たしか子供の頃にキャンプでやったっきりでした。
そこでキャンプの予行練習として、復習として、飯盒炊飯をやってみようではないかという話になり、飯盒片手に息子と二人、海を目指したのでした。
今回飯盒炊飯をやる場所は、以前鶏の「穴焼き」、 シャシュリークと川マスのアルミ箔焼きを決行した海辺です。
そもそも飯盒を持っていなかったので、いかにも飯盒らしい飯盒を、アマゾンで購入しました→ ぷちぐる掲載アイテム一覧>飯盒。
今回4合のお米を炊いてみます。 きれい水の流れる河原ならば、その流水で米を研ぐとグッと雰囲気でるのでしょうが、なにせここは海です。 まさか塩水で研ぐわけにはいきませんので、 家でお米を研いできました。
※野外にて飯盒を使い煮炊きをすることを飯盒炊爨(はんごうすいさん)といいます。 ちなみに飯盒とは、 合金製で底の深い炊飯兼用の弁当箱です。 もともと軍用に作られましたが、携行に便利なことから、野外の炊飯に用いられるようになりました。
飯盒に研いだお米を入れて、水を注ぎ込みます。
※一度に炊けるお米の分量は飯盒のサイズにより異なります。
その水の分量が、いつ何時、お米を炊く際にも重要なのですが飯盒の場合カンタンです。
右図飯盒のオレンジ色の部分に「点」があります。 そこまで水を注げばよいのです。 カンタンすぎます。
※上の点は4合、下の点は2合炊くときの水位を表します。 今回は4合炊くので上の点です。
さて今度は飯盒を吊るす「棒切れ」をその辺で拾い、「石」を積んでカマドをこしらえます。 カマドは火力の調節ができるよう、 大きめに作っておくことが重要です。
焚き木も多めに集めておきましょう。 一口に焚き木といっても木にはイロイロありまして、柔らかい木は火のつきがよい分火持ちが悪く、固い木は火のつきは悪いけれど火持ちがよいものです。 柔らかい木としては、マツ、スギ、ヒノキなど、固い木としてはカシ、クリ、ナラ、クヌギなどがあります。 どちらを使うにしろ、よく乾燥している木を集めましょう。 折った時に「ポキッ」という木がよいです。
焚き木を燃やし、いい感じの火がおきたら飯盒をセットします。 沸騰した後およそ10分間、飯盒を火にかけ続けます。
つい興奮してガンガン火をおこしてしまいたくなりましたが、ここは慎重に、火が消えてしまわない程度に焚き木を加え続けました。
※飯盒に内蓋がついている場合は、はずしてから炊きます。 ちなみに飯盒の外蓋にはすりきり4号のお米が、内蓋にはすりきり2号のお米が入ります。
5、6分経過した頃、飯盒のフタがモワッと持ち上がり、吹きこぼれました。 土鍋でご飯を炊く際は、はじめ強火で沸騰したら火を弱めますが、 とりあえず何も気にかけずにむりやりフタを閉じ、火力もそのまま炊き続けました。
※ふきこぼれたら火を弱めて蒸らしたりもするそうです。 フタの上にはあらかじめ石をのせておく方法もあります。
さて10分が経過しました。 ここで火からおろして、飯盒を逆さまにひっくり返し、およそ10分間蒸らします。
どうして逆さまにするのか理由はわかりませんが、飯盒に付属していたチラシにそう書いてありましたので言われたとおりにしてみます。
※この際、底をガンガン叩くという説もありますが、底が変形してしまい、以後炊きムラができる原因になるのでたたかないでください。
長い10分間でした。 上手く炊けたかどうか、不安でなりませんが待つしかありません。 息子がスケッチブックを取り出して絵を描きはじめたのでその横に座り、同じように海を描きながら時間をつぶしました。
そして緊張の一瞬、フタを開くと、ふっくら白く美しいご飯がありました。 すぐに手づかみで食べてみると・・・素晴らしい炊き上がりでした!
息子を呼び寄せ、リュックから海苔と塩の入った瓶を取り出し、息子の好きな真っ黒けっけおにぎりを作りました。
飯盒で炊いたこと、炊きたてであること、新米であること、そして野外であること。 色んな理由が考えられますが、いままでに食べた、どの真っ黒けっけおにぎりよりも美味しかったです。
飯盒炊さん、大成功です!
※真っ黒けっけおにぎりとは丸いおにぎりを海苔でくるみこんだものです。
その後試しに家のガスコンロで同じように炊いてみたら、やっぱり美味しく炊けました。 土鍋よりもカンタンですし、飯盒って、実生活でも活用できそうです。
更新日:23/02/05
公開日:09/12/04