手作りの一夜干しは、しみじみとおいしいものです。 でも、いつも上手に作れるとはかぎりません。
先日妹に一夜干しの作り方を教えたところ味を占めたらしく、 魚を買ってきては干す日々を送っているという嬉しい知らせが届きました。 同時に、
塩がものすごく効きすぎてしまった場合の対処法を求められました。 「ちょっと塩が効いているけどご飯のおかずにはかえってこのぐらいがちょうどよい」 という限度を超える塩辛さだといいます。
おおざっぱな妹のことですから、その塩気は相当なものなのでしょう。 味見は遠慮しました。
超簡単かつ美味しく、塩辛い干物を食べる方法をお伝えします。
これが手製のアジの干物です。 あいにくこれはベストな塩加減ですが、 塩が効きすぎてしまっているものと仮定します。 まずはこんがりと焼いてください。
焼いた干物の身を、丁寧にほぐします。 小骨が混じらないよう注意してください。
気をつけるところはここだけです。
大根おろしを適量用意し、水気をギュッとしぼります。
ショウガを薄切りにして、細かく刻んだ「針ショウガ」があれば最高ですが、なければ無いで構いません。
あとはほぐし身と大根、ショウガをあえて器に盛り、 上からレモンをギュッとしぼれば「干物のおろしあえ」のできあがりです。
干物の塩気は大根おろしの量でいくらでも調整できます。 酸味は塩気を和らげますから塩辛い場合はレモンをしこたま絞りこんでください。 勢いあまって大根おろしを投入しすぎ、味が薄くなったようでしたら醤油を回しかけてください。
もっとも、この調理法は塩辛い干物だけに限った話ではなく、普通の干物を美味しく食べるひとつの手段として存分に活用できます。
焼き魚の脇に大根おろしとレモンを添えますよね。 それを思い切って和えちゃった、という話です。
11/05/24