昔、親父の市場巡りによく付き合わされました。
人でごった返す場内は、あちこちにぶら下がっている白熱灯により全体がオレンジ色に輝いていて、まるでケンカでもしているかのように大声でやりとりをしながら買い物をする光景は、 子供ながらにハラハラしたものでした。
たんまり食材を買い込んで家に着くと、親父は早速調理に取りかかります。 ニワトリの足、スズメの肉、ホルモン、 筋子、トサカ・・・普段見慣れない奇妙奇天烈な食材がテーブルの上に広がります。
煮たり、焼いたりされたそれらを毎回食べさせられましたが、これがまた旨かったためしがありません。 親父は料理のセンスがまったくといってよいほどない人間なのでしょう。 料理を楽しむというよりも、市場が、買い物が好きなのだろうと思います。
そんな親父にも、ひとつだけ美味しく作れるものがありました。 それがミルクセーキです。 フードプロセッサの中に卵、牛乳、砂糖、氷を加えて「ガリガリ」とシェイクすると、トロリとした液体ができあがります。
キンキンに冷えていて、濃厚でとろける甘さのミルクセーキは、休日だけに飲むことが出来る特別な飲み物でした。 今日は娘と一緒に作ります。
ミルクセーキ作りはとても簡単です。 まずはボールに牛乳を注ぎまして、
新鮮な卵の卵黄のみを落とします。 牛乳と卵黄の割合はお好みでどうぞ。
あとは砂糖を好きなだけ加えまして、
しっかりとかき混ぜます。
氷を入れたグラスに注げば、もうできあがりです。
※親父の場合は、材料と氷をフードプロセッサに入れてかき混ぜ、シェイクのようなミルクセーキを作っていました。
11/06/28