上の画像、何だと思いますか?
実はこれ、豚足なんです。
博多に用事があったのでしばらく滞在しておりまして「あそういえば!」と10年程前よく通った屋台に向かったんです。
そしたらお店はどこを探しても見当たらず、変だと思って検索したらなんと実店舗になっておりました。
メニューも一新されてなんかコ洒落た雰囲気すら醸し出しています。
幾度となく食べたヤキトンの味が健在だったのは嬉しかったですね。
メニューを眺めていて大将自慢の豚足という文字に目が留まりまして。
注文してみたら、出てきたのが先の画像の通りだったのです。
豚足なのに骨がありません。
すべてほぐし身になっています。 「なるほど」とつまめば豚の濃縮された旨味にあふれており、焼酎のアテにするには最高の逸品となっています。
大将に「面白い事考えましたね」と聞けば「そうなんです、豚足をずっと煮てゴニョギョニョ……」と製法に関してはあまり語りたがらない様子でして。
実は私、食べてすぐにピンときてたんです。
これは豚足であり豚足にあらずモノなり。
かつて私は、大将と同じように豚足をほぐして「しぐれ」にし、ご飯に乗せて食べる事にハマった事がありました。 しかし、大将の豚足における「あの味」はほぐして煮るだけでは生まれません。
実は大将の技には、まぎれもない豚骨のドロドロが含まれているハズなのです。
ドロドロとは何かというと、豚骨スープを抽出した後に残るダシガラで、色んな料理にちょっと足せば驚きのコクが誕生するという秘伝の調味料なのでありまして。
博多といえば豚骨ラーメンです。 大将はどこかしらツテを頼ってそのドロドロをゲットしては、豚足と一緒に煮て自慢の一皿を作っているのでしょう。
茹でて食べたり、ラーメンにしたり、煮込んだり。 もはや豚足については語りつくした感があります。
そこで今回あらためて動画化してみたんですぜひご覧ください。
まずは茹でて食べる過程を。 そして豚足にはコレだ!という「からしダレ」を作りまして次に煮こごりへ進み、仕上げに麺へとまいります。
豚足は足の先一本が半割りにされて流通している事がほとんどです。 一本2、300円くらいですかね。 凍っていたら解凍し、毛が残っていたら炙って燃やします。
鍋に湯を沸かしたらニンニクとショウガを入れて豚足を沈めます。 弱火で90分煮れば、プルプルモチモチした茹で豚足の完成です。
たれはまず、からしと酢を合わせてよく溶いて、そこへ醤油をたらして又よく混ぜます。 仕上げに七味を散らせばもう完成で、豚足にはもちろん豚の耳とか角切りキャベツとよく合いますよ、ぜひ。
煮こごりは豚足を180分煮てモロ柔らかくし、引きあげて粗熱をとってから手でほぐして身と骨に分けます。
別鍋に煮汁をお玉二杯分すくって火にかけ、ほぐし豚足を入れたら煮つめて汁気を飛ばし、型に入れて冷やします。 プルプルゼリーとなった豚足は臭みもなく、豚足と言わなきゃこれが何なのか、誰にも分からぬ謎食感のスグレモノへと変化します。
最後は元鍋の煮汁へみりんと醤油で味をつけ、一口ススって絶品スープだという事を確認したら麺を茹でて丼に入れ、スープを張ったら麺をいなし、熱々を有難く頂戴します。
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18/12/24