魚屋さんで、いかにも新鮮そうなカマスが山盛りになって売られていました。 しかも安いときたものです。 開いて一夜干しを大量生産し、朝ごはんの供にしようと考えました。 一山購入です。
いざ買ってみると量が多すぎた・・・という事がよくありまして、今回もそうでした。 25枚ぐらい開きにしたところでもう飽きてしまったのです。 さてどうしましょうか。
このカマス、見れば見るほど新鮮でイキがいいです。 もしかすると、刺身で食えるのではなかろうか、と思いつきました。 でも刺身で喰うにしろ、 残るカマスを全て消費することはできません。 しばらく考えて・・・〆てみることを思いついたのです。 シメサバの要領で酢に漬け込みます。
できあがったシメカマスの骨を抜き、皮をすいてから食してみると、これがナカナカイケました。 とりあえず晩酌の供にすることに決め、 残りはそうですね、大村寿司の具に使うことにします。
大村寿司には茶碗蒸しを添えるのが我が家では定番です。 茶碗蒸しの材料は・・・どこを探してみても何もありませんでした。 そこで急遽、卵豆腐をこしらえることにしたのでした。
卵豆腐って、ぶっちゃけ具のない茶碗蒸しだと思います。 だって作り方が大体同じなんですもの。
まずは卵を割りほぐします。 そこへ鰹の効いた出汁を冷ましてから注ぎ込み、 混ぜ合わせます。 出汁の分量は卵と同じ重量、というのが好みです。 今回は、卵4つに対し、出汁を200グラム加えました。
だしを加えた卵に、薄口醤油とみりん少々をたらして若干味付けをしておきます。 どうして若干なのかというと、できあがった卵豆腐を切り分け、食べる際にタレをかけるからです。
タレは、かつおだしに醤油、みりんをたらして煮て、 片栗粉でトロミをつけたものが好きです。 ごま豆腐と同じです。
でも別段それにこだわる必要はありません。 醤油をたらすだけでも卵豆腐は美味しいものです。 お好みでどうぞ。
卵液を一旦漉しておくと、仕上がりがなめらかになります。 茶碗蒸しと同じです。
それではいよいよ型に卵液を流し込みますが、ここでワンポイントです。 型の周囲を濡れ新聞紙でくるんでおくと、熱の伝わり方が緩やかになり、仕上がりが美しくなるのです。
※新聞紙でくるむ以外に、卵液を流し込んだ金型の下に割りばしを並べて蒸し器との間に間隔をとって作る方法もあります。 直に蒸し器へ金型を入れて蒸すと蒸し器へ接している面が高温になりスが入ってしまいます。
型に卵液を流し込み、気になるようでしたら小さい泡を取り除いてから30分ぐらい弱火で蒸します。 ご注意ください弱火です。 強火で蒸してしまうと、まるでスポンジ・ボブのような物体になってしまいます。
蒸す際、上に薄紙などをかぶせておくと、蓋からしたたり落ちてくる水滴を食い止めることができます。
蒸しあがったら冷水に浸し、包丁等を型にそって回しいれ、静かに抜き取ります。 切り分けてからいただきます。 あたたかくても、冷たくても美味しいのが卵豆腐です。
10/02/22