夕食をどこで食べようかとウロウロしていたら「パクモリ!」と表示された巨大なデジタルサイネージに出くわしました。
なんでもパクチーを大盤振舞してくれるそうです、どの料理を注文しても。
大好物である私は、小躍りしながら階段を駆け下りていったのでした。
スタッフは全て現地の方で、お客もまばらでのんびり働いておられます。
ホールスタッフの男性はニコニコしていて好感が持てます。 いくつか料理を注文し、「パクモリしても良いですか?」と聞けば喜んで!
と別皿にパクチーを乗せて運んできてくれました。
タダなのだそうです。
そこで青酎を飲みながら、どの料理にも付いてくるスイートチリソースを添えながらムシャついていた所、「お客さんパクチー大好きですね!」と言われたので、その情熱を語ってみたらもう一皿持ってきてくれました。
「タイ料理の店はよく行くんですか?」
と聞かれ、まあまあですねと答えれば「どの店に行くんですか?」「どの料理が美味しいんです?」とかなり熱心です。 素直にいくつか答えたら「ありがとうございます!」と、またパクチーを持ってきてくれました。
その親切さに応じねばと沢山酒も飲みまして、これに共鳴するようにいつしか彼もタイのビール、シンハーライトを冷蔵庫から持ち出してきては飲みながら仕事するようになったのでした。
彼がこの店のオーナーだそうです。
日本に来てかれこれ5年が過ぎ、なんとか店もやっていけて嬉しいと言います。 タイには身体の良くないお母さんが残っていて、ヒマを見つけては帰国しているそうです。
「子供の頃はどんな料理を食べていたんですか?」と聞けば、お母さんは毎日卵焼きを作ってくれたと目頭を押さえながら教えてくれたのでした。
その人を知るには、子供の頃何を食べていたのかを聞いてみるのがいちばんだと思います。
さて、まずこの卵焼きを作る前に、エビ油とスイートチリソースを準備する必要があります。 市販のものでも良いですし、自作するのもカンタンですし、何かと料理に重宝するのでぜひ常備しておきたい感じです。
まずキャベツをせん切りしまして皿に広げます。 今回生キャベツですが寒い日だとラップをかけてレンチンしておいても良いですねもっとも、卵の熱でいくぶんシットリなりはしますが。
卵を溶いて、ナンプラーで調味します。 このシンプルな味付けにこそタイのリアルを感じます。
鍋を強火で熱して白煙が立ったら、エビ油をたらして広げます。 すかさず卵を流し入れ、広げたらボコボコ生まれる気泡を箸で潰しながら焼いてまいります。
油が多めなので卵を入れた瞬間、端がまくれあがって膨らむ所が雰囲気です。
卵に焼き色がついたら裏返して軽く焼き、またもとの面に戻してキャベツの上へ。
スイートチリソースを添えたら卵の上に何かしらの香草を散らして完成です。
もちろん、卵の上にパクモリするのもイケますよ。
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19/11/17