子供たちに大人気のメニューです。
完成した料理をただ食べるのではなく、自分でくるむから楽しくて、ついつい食べてしまうのでしょう。 簡単に作ることができますし、宴会料理にもおすすめです。
まずは薄餅(皮)作りです。
ボールに小麦粉を入れて、ラードを小さじ一杯加えます。 上からお湯をチョロチョロとたらしながら箸でかき混ぜます。
触れても熱くなくなったら、ちからのかぎり、こねていきます。
今回小麦粉480グラムに対して、お湯240グラムを用いています。
5分もこねるとツルリとまとまりますので、濡れ布巾をかぶせて10分ぐらいねかせます。
まな板に打ち粉(小麦粉)を振りまして生地をのせ、コロコロと細長く伸ばしていきます。
伸ばした生地を、12等分にします。 極薄の薄餅を作りたい場合は、倍の24等分にします。 酒の肴にする場合は、極薄のほうがよいものです。
等分にした生地を、てのひらでバンと叩いて丸くつぶします。
もうおわかりだとは思いますが、薄餅作りのこれまでの工程は、ギョーザの皮作りとそっくりなのです。
潰した生地を麺棒で、薄く、なるだけ丸く伸ばしていきます。 12等分の場合、せめて直径18センチぐらいになるまでは伸ばしたいところです。 こまめに打ち粉をふることをお忘れなく!
生地を十分のばしたところで、表面に薄く胡麻油を塗りつけます。
油を塗った面の上に、生地を一枚重ねまして、二枚一組を作っていきます。
鍋に胡麻油を薄く引いて、二枚重ねのまま生地を焼きます。 ごく弱火でお願いします。
そのうち生地がモコプクとふくれてきますので、やさしく裏返します。
反対面にもうっすら焼き色がついた頃、二枚をはがして半分に降りたたみ、器にならべます。
これにて薄餅のできあがりです。
具は好きなものをくるみこめば、それでよいと思います。 簡単にやるならば、ジャージャー麺の炸醤(肉みそ)でも結構ですし、 余り物の麻婆春雨があれば最適です。 春巻きの具も合いますよっていうか、春餅を揚げればモロ春巻きみたいになるんです。
ちなみにウチでは、具を次のように作ります。 春雨と干し椎茸をひたひたのカツオ出汁につけて戻します。
胡麻油で叩き潰して刻んだニンニク、ショウガを炒めた後、ひき肉をドサッと加えて火を通し、 切り刻んだ春雨と干し椎茸を加えて炒め合わせます。 醤油とみりんで軽く味をつけて、汁気が飛んでチリチリいいだした頃、若干の水溶き片栗粉で軽くトロミをつけて完成です。
春餅に欠かせないものが練り味噌です。 これがあるからこそ、具の調味に神経を使う必要がないのです。
いつも自家製テンメンジャンを用いておりますが、 赤味噌、砂糖、油、水少々を合わせて火にかけ煮詰めれば練り味噌はすぐに作れます。
さて準備は整いました。 薄餅を手に取り練り味噌を塗りつけ、具をのせ、くるんでからガブつきます。 旨いに決まってるんですよね。
皮をモツリと噛み破ればプリンとした春雨に当たり、練り味噌の甘辛が広がる中モグモグすると、ひき肉の旨味あふれ、 食感の多重構造が織り成す心地よさに血湧き肉躍ります。
薬味として白髪ネギを大量に用意しておけば、よりいっそう食感を楽しむことができますよ。
11/05/27