最近は和食を離れ、様々な国の料理を勉強中です。
この夏はもっぱらカレーで、先月思い切り食べ歩いてきましたよ神田。
なんでもカレーの激戦区というか聖地であると教えられましてね神田。
ウワサ通り、古風なものからナナメ上すぎるカレーまで、まさに店がひしめいておりました。
中にはどうしてこんな味のカレーに行列が? という店もありましたが総じて納得の品質でした。
人気のカレーには大別すると二通りありました。
欧風カレーとキーマカレーです。
各店食べ比べてみましたところ、大体一口食べたらどのように作られているのかを感じられ、それらを総括して本質の部分だけを抜き出してまとめたのが本作です。
手を入れようと思ったらいくらでもそうすることができる、という点でラーメンとカレーはよく似ています。
一方余分な部分を除いて必要最小限な調理に収めてもそれなりの味を作れるのも両者です。
今回を例えるならカレーのスカチューン、といった所でしょうか。
工夫を凝らそうと思えばいくらでもできるのがカレーです。 それを必要最小限の材料で仕上げるとしたらどうなるか、と考えて導き出したのがわずか5点の食材です。 たったこれだけでも相当美味しいカレーが作れてしまうのです。
しかも包丁すら使いませんでした今回。
素材を丸のまま鍋に入れてコトコト時間をかけて煮るだけです。
話だけ聞くと、なんかネタレシピっぽく思われる方もあられるかと考えますがそうでありません。
これは15年にわたりカレーを一心不乱に作り続けてきた男が生み出した、カレーの原型なのです。
あまりのカンタンさにどうか思う存分驚かれてください。
まず鍋に水を張ったら、牛すじ肉をドブンと沈めます。 そして皮をむいたタマネギとトマトも丸のまま沈め、弱火でじっくり煮込んでまいります。
ローレルとカレー粉を入れたら時折お守りをしながらまず3時間。 状態をみて減った分の水を足してさらに二時間。
これで素材はグズグズのペースト状になるハズです。
あとは塩と再度カレー粉で調味するだけでハイ、欧風カレー原器の完成です。
トッピングには素揚げした野菜たちを散りばめます。
今回ストレートで用いてカレーとしましたが、どうしてこれが原器なのかというと、あらゆるカレーのベースとなってくれるからです。
たとえばルーをこしらえてこの原器と合わせてみたり、ワインをたらしたり、焼いたチキンを入れたり、シーフードにしたり。
いかなるカレーへも変化できるこれぞ欧風カレーの源泉なのです。
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19/08/05