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ヒレステーキ
ヒレステーキ

ヒレステーキ

正月に温泉でヒレステーキを食べました。 ていうか、そのヒレステーキにつられて温泉を選びました。 パンフレットで見るかぎり、かなり美味しそうだったんですもの。

ヒトップロ浴びて夕食になりました。 ヒレステーキの焼加減を問われたので「レアでお願いします」と伝え、運ばれてくるのを飲みながら待ちました。

しばらくして形の整ったヒレステーキが運ばれてきました。 ジュウジュウ音をたてているところにフォークを突き立て真っ二つにしました。 もうナイフで切り進んでいるときに感触で気づいていたのですが、 そのヒレステーキは、レアでなく、超ウエルダンだったのです。

きれいな焦げ目はついていたものの、いかんせん焼きすぎでしょう。 ポサポサの肉塊にかぶりつきながら、引きちぎるようにしてしょんぼり食べました。

と、新年あまり幸先のよいスタートがきれなかった次第です。 このままではだんだん腹が立ってきそうなので、自分好みにヒレステーキを焼いて食べます。

牛ヒレ肉

牛肉

とりあえず肉屋さんから牛ヒレ肉を買ってきました。 個人的に新年早々牛ヒレにこだわっていますけれど、お好みの部位で結構です。

今回の調理法は丸元淑生のシステム料理学によるものです。

肉を買う際、ただひとつ注意しなければならないことがあります。 それは次をご覧ください。


肉厚3センチ

肉厚3センチ

とにかく3センチ以上厚みのある肉を用意してください。 これが今回のポイントです。

薄いとうまく焼けません。


ヒレ肉を室温に戻す

肉はまず冷蔵庫から出して室温に戻しておいてください。 余分な脂があれば取り除いて準備完了です。

鍋に油をひかずに肉を置きます。


火力は最小

焼く

ここで火をつけます。

火力は最小でお願いします。


ヒレステーキを焼く

普段ステーキを焼くならば「ジャーッ」という音とともに白煙が立ち上り、 今すぐにでもかぶりついてやりたい、という香りがしてきますが今回の調理法では何の変化もありません。 いわば地味です。

でも4、5分間、鍋の上の肉を見守り続けているとある変化に気づくはずです。 少しずつ、肉汁がにじみ出てきているのです!  耳をすますとかすかに「ジリジリジリ・・・」と音をたてているはずです。 この肉汁があるからこそ、油をしかなくても肉が焦げないのです。


ヒレステーキを裏返す

4、5分焼いて肉汁が全体ににじみ出たところで肉を裏返します。

裏返してからは2、3分で焼き上がりになります。

ヒレステーキの側面を焼く

焼きあがっても肉の側面にまだ赤い部分があると思いますので鍋にあてて色を変えます。


ヒレステーキに塩コショウをふる

塩、胡椒

仕上げに黒胡椒をふりかければヒレステーキの完成です。

お好みですりおろしたニンニクを肉に塗ってみたりします。

※どうして最初から塩を振っておかないのかというと、塩が肉汁を溶けださせて栄養素を壊すからです。


ヒレステーキ焼き上がり

焼加減

こうして完成したステーキの中心温度は65度ぐらいで、栄養素の入った組織が壊されていない状態になるそうです。

そのため、ナイフを入れると肉汁がしたたり、肉に味があって柔らかく、なおかつ胃に負担をかけないという3拍子そろったステーキになります。 今回の焼加減は、 ミディアムレアといったところでした。

正しいステーキの焼き方


ヒレステーキのツボ

  • ガッツリ焼いたヒレステーキもどうぞ→牛ヒレのペッパーステーキ
  • かつてアメリカでステーキの焼き方について大規模な調査があり、「肉は低温で料理すべきだ」という結論に落ち着いたという。
  • 蛋白質は熱により変質し固くなる。
  • ステーキを高温で焼けば固くなる。 固いステーキは肉が悪いのではなく、ほとんどは高温で焼きすぎたため。
  • ヒレをフランス語でフィレ、英語でテンダーロインという。
  • シャリアピン・ステーキもお試しを。

おさらい

ヒレステーキを正しい焼き方で焼いて食べる。


10/01/06


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