ここしばらく関東を散策をしておりまして、四谷に住む友人に連れて行かれた蕎麦屋で食べたのが、冷し肉南蛮なるものです。
久しぶりに会うんだし、もうちょっとなんちゅうかこう呑めるものをつまみながら語り合いたいところなのになぜいきなり蕎麦なのか?
と聞けば、冷し肉南蛮をつまみながら呑むといくらでも酒が入るといいます。 店に入るなり「冷しニクナン二つ、あと熱燗!」と友人。
しばらくして運ばれてきたのは「二郎か!」というぐらいテンコ盛りにされた冷たい極太の蕎麦でした。
友人によれば蕎麦の太さは選べるらしいのですが、彼オススメなのは、極太の蕎麦をつまむということでした。 よく冷えたツユに浸ったゴワゴワ固めの蕎麦をつまみながら呑めば極楽なのだとか。
恐る恐るつまみあげてススリ込めばああなるほど、蕎麦香が強く、濃いめのツユとよくからんでたしかに呑めます。 「ススル」というよりも「タベル」という感じの蕎麦でしたね。
ということで、二八そばを極太でこしらえることにします。 詳しくは手打ちそばをご覧いただくとして、今回独断で塩も加えてみました。 そば粉400g、中力粉100g、 卵一個に水200g、塩15gという割合です。
パスタマシンを使い極太に仕上げました。 二郎を作った時と同じくダイヤル4まで生地を延ばし、5ミリ幅に切りました。
たっぷり鰹節を用いて濃いめのめんつゆを作り、 そこへ豚肉を加えてコトコト煮込みます。 何せ「肉南蛮」ですからね、ドッサリいきたいところです肉。
肉が煮えたらツユは冷蔵庫にてよく冷やしておきます。
蕎麦は固めに茹でてから水洗いしてキュッとしめます。
水気をよく切り丼に盛り、つめたいツユを注ぎます。 肉をテンコ盛りにしまして、
上からドッサリと刻み長ネギを散らせばハイ、冷し肉南蛮のできあがりです。 太麺かつ冷たいツユなので蕎麦はなかなか伸びません。 ゆっくり気長につまみながら呑めます。
ネギをつまんでグッと呑み、肉をつまんではカッと飲り、時折ズズズとツユをススルわけです。
冷し肉南蛮だけで4、5本日本酒を呑みましたかね、そしてシメには鴨せいろをススリました。
鴨せいろとは何かというと、冷たいそばを、鴨肉とネギを入れた温かいつけ汁で食べるものです。 つけ麺みたいな感じです。
蕎麦を極太に打ち、冷たいツユを張っていただく。
13/03/21