歴史ある酒場は美しいですね。
前からその存在は知っていたものの、なかなか足の向かないエリアにあるその老舗は、その夜もお客で一杯でした。
店主から名前で呼ばれる超常連に一見客、中には若い女性もひとり酒をキメこんでおります。
コの字型カウンターに取り囲まれた店主は気さくで笑顔が絶えません。
常連たちは、一見客にこの店の何が美味しいのか、壁にかかっている書は誰のものなのかを静かに説いてくれています。
私のとなりに座る方も通ってかなり古いらしく、先代は鹿児島出身だとか、壁の写真は魯迅であるとか、餃子が名物だとか、ぬか漬けが美味しいよ注文したらちょっとつまませて等、楽しく酒の相手をしてくれました。
「腹減った〜」と言いながら入ってきた黒ずくめの老人は腰掛けるなり「いつもの」と注文し、出されたヌタと焼酎をカッと空けてすぐ出ていきました。 毎日来ているそうです。
「会計が足りないのでATMに行っておろしてくる」という若者にも、にこやかに応対をする店主。
居酒屋の定番料理であるように見えて、かすかに現代風にアレンジしてある品々に心打たれた私は、気付けば四日連続で通っていたのでした。
よくある薄揚げに詰め物をして焼いたものですが、甘味噌とネギというのは初めてでした。
味噌をみりんで伸ばしたら刻んだ長ネギをあえます。 かなり甘口だったので、味噌によってはここへ砂糖を少々足してもよさそうです(ぬたの素で仕込むのがベスト)。
揚げの端を切り落として袋にしたら、中にネギミソを詰めてこんがり焼けば完成です。
酢醤油をチョンとつけながらいただきます。
面白い組み合わせです。 新生姜を針に刻んで、赤たまねぎは刻んだら10分程水にさらした後水気を切ります。 あとは両者をあえて、めんつゆと酢を合わせたものを回しかけます。 器に盛ってかつおぶしを散らせば完成です。
めんつゆでなくかえしを用いて仕込むと又面白いと思います。
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19/11/14