透明の膜に包まれた、不思議な植物じゅんさい。 はじめて口にしたのは、居酒屋に通い始めたばかり頃で、二十歳かそこらだったのではないかと思います。 「ツルトゥルッ!」というのど越しのよさに、 一瞬でなくなってしまいます。
このヌルヌラしたのがジュンサイです。 スイレン科の水草で、寒天質におおわれた若葉を食べます。
古池でないと育たない奇妙な植物で、古来は「ぬなわ」と呼ばれていました。
昔、京都にはジュンサイの生える池や沼がたくさんあったそうですが、環境破壊が進んだ現在、そのほとんどは消えてしまったといいます。 名産地として京都の深泥ケ沼と宝ケ池が有名だったそうです。
さて、買ってきたジュンサイを、冷蔵庫でよく冷やしておきます(私はそのまま用いますが、一度熱湯にくぐらせてから水切りして用いる手法もあります)。
じゅんさいを盛り付ける器も氷水に浸してよーく冷やしておきます。 とにかく徹底的に冷たくしてたべるのです今回は。
じゅんさいにかける醤油も冷蔵庫でよく冷やします。 お好みによっては、ポン酢でも構いません。
食べる間際にわさびをすりおろし、醤油で溶きます。 鮫皮おろしで、キメこまかくおろすことがポイントです。
冷え冷えのじゅんさいの水気をよく切り、わさび醤油とあわせます。 すかさず食卓にあげれば真夏の食卓に、じつに清々しい風が吹きます。
じゅんさい、醤油、器をそれぞれキンキンに冷やしておく。 食べる際にわさびをすり、じゅんさい、醤油を合わせて冷たい器に盛っていただく。
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11/07/19