熊本ラーメンといえばマー油です。 ラーメンの表面に浮かんでいる真っ黒い油がありますよね、あれがマー油、すなわち揚げニンニク油なんです。
ニンニクを揚げる油にはラードを使います。 豚の背脂を煮て作ってもよいですし、 豚骨スープを冷まして表面に固まるラード層をすくいとり、用いてもよいです。 市販のチューブ入りラードでも構いません。
ラードを鍋に入れて弱火にかけて溶かしつつ、スライスしたニンニクを山のように加え、揚げていきます。
時折底からゆっくりとかき混ぜながら、じっくり時間をかけて揚げていきます。 只今揚げはじめてから一時間が経過した頃です。 ニンニクの香気でウットリしてしまいます。
一時間半が経過しました。 このあたりから、あの独特の「マー油香」が漂いはじめます。
そして二時間が経過すると、ニンニクは真っ黒になってしまいます。
ニンニクは真っ黒なのですが、油をすくってみると、さほど黒くはありません。
そこで真っ黒ニンニクを油から上げまして、
すり鉢に移し、丹念にすりこむのでした。 黒ニンニクはあっけなく粉々になります。
そこへ鍋の油を注ぎながらゆっくりかき混ぜてゆくと、トロリとしたマー油の完成になります。
使う際は底からかき混ぜます。 しばらく置いておくと、冷えて固まりますので、使用前に熱を加える必要があります。 チンすると楽です。
早速完成したマー油を活用します。 インスタントラーメンにたらせば、たちまち風味がアップします。
炒め物にたらせば、ビジュアル的にも食欲をソソります。 先日作ったもやし炒めも、マー油の香気をまとうとまた一味違ってきます。
超おすすめなのが、マー油をカレーに使うことです。 たまたま使ってみたところ、旨くなりすぎて焦りました。 「我発明したり、これぞ前代未聞、マー油カレーじゃけえ!」と興奮しましたが、検索してみるとマー油カレーを売り物にしている店って結構あるんですね・・・。
とりあえず作り方を記しておきますね。
カレーのルーを作る段階の油にマー油を使う、 ただそれだけです。 結果真っ黒なルーか完成するので黒いカレーになります。 マー油の香気、苦味がカレーという料理にムチャクチャ合うんです。 是非お試しください。 カレーのためだけにマー油を作ってもよいかと思います。
鍋に薄くサラダ油を引いて、ニンニクスライスをキツネ色になるまで炒めます。 すり鉢に移したら、胡麻油をたらして、すりこみます。 塩少々で味を整えたら完成です。
肉にも魚にも、野菜にだってよく合います。
12/04/08