すり鉢

すり鉢

すりすりすり・・・。 とりあえずゴマでもすってみてください。 すり鉢の素晴らしさはすぐにわかります。

すり鉢小

すりばち

すりばちの仕事は何かというと、素材をすりつぶすことになりますおわり。

少しハショリすぎました。 もうちょっと詳しくいきたいと思います。

擂り鉢は何も「する」だけの作業しかできないわけではありません。 する、たたく、のすという作業をこなせてしまうのです。

「フードプロセッサーがあれば擂り鉢は不必要だ」と思われるかもしれませんが、擂り鉢ことジャパニーズミキサーはすごいんですから。

たぶんどの家庭にもすり鉢ひとつぐらいは物入れの中にほこりかぶって転がっているかと思います。 どこにも見当たらない場合は、ひとつ買ってみてはいかがでしょうか。  茶色茶色したカラーリングがタヌキっぽくてかわいいじゃないですか。 置いておいてもいわゆるひとつのインテリアになるかもしれませんし。

さて。 すり鉢を購入するにあたりどのような点に注意すれなよいか。 まずは大きさです。 大きめのものを選んでおくと、何かと便利です。 目安としては、

  • 5〜6人前 9寸(約27cm)
  • 3〜4人前 8寸(約24cm)
  • 1〜2人前 7寸(約21cm)

となります。 我が家には全てのサイズがありますが、とりあえず9寸を買っておけば何でもできるのではないでしょうか。 さらにてのひらサイズのミニすり鉢を用意しておくと、 そのまま食卓に出せたりもします。  浜勝ごっこ(とんかつの際に食卓で自らゴマダレを作る)なんかできるわけです。

ちなみにすり鉢の別称としてはカワラケ、カナバチ、スリコバチ、カガチ、カガツ等があります。

※すり鉢を購入する際は、くし目がはっきりとした丈夫なものを選びましょう。 裏にシリコンゴムがついた滑りにくいものもあります。


すりこ木

すりこ木

すり鉢を用意してもすりこ木がなければタモリのいない笑っていいとものようなものです。 是非用意しましょう。

すべすべした木製のすりこ木でも結構ですが、山椒の木で作られたすりこ木は、ほどよい固さですりやすいです。 鬼の金棒みたいでカッコもいいです。

すりこ木の別称としてはアタリギ、スリギ、スリコ、レンギ等があります。

水上勉の「土を喰う日々」こうあります。

するたびに、鉢の砥面ですりへっている証しだろう。 これはたとえば、デパートに売られている杉だか松だか知らぬが、ふつうの木のすりこぎより、味のあるものだった。 山椒の木が溶けて、 あえものや、味噌にまじっている。 したがって、すっている時の楽しみもそこで生じる。


すりこ木の長さ

すりこぎの長さも重要なポイントです。 すり鉢の直径よりも12、3センチぐらい長いものが使いやすいです。

すり鉢の深さの三倍長、というのもひとつの目安です。 短いと動きが制限されちゃいますからね。


すり方

すり鉢のすり方

それでは早速実践練習を行います。 利き手ですりこ木の真ん中あたりを持ち、もう片方の手で頭をおさえます。  すり鉢のすり方には大きく分けて4つの手法があります。

まずは普通に大きく円運動させる手法です。 利き手で回しながら、片方の手は支点にします。

※する際は、すり鉢の下に濡れフキンを置くとすべりにくいです。 相方がいる場合はすり鉢を支えてもらうとよいです。 一人の場合は、鉢を抱え込むようにすると力が入ります。  床に座って股の間にすり鉢をはさむという手法もあります。


すり方2

きめ細かくする場合は3つの輪を描くように動かします。


すり方3

すりこ木を横に動かす手法もあります。


すり方4

2人がかりで交互にすりこむ手法もあります。 まるで餅つきみたいです。 あ、そういえばすり鉢で餅つきをしたこともありました。  結果、大変なことになりましたけど・・・。

※「すり鉢は腰でするもの」といわれます。


とまあ以上のようにすり鉢を活用します。 使い終わったらタワシを使ってクシ目に詰まった汚れをよく取り除いておきましょう。


すり鉢活用レシピ

その他大根や人参を大まかに切ってすり鉢に入れ、ゴロゴロ混ぜると球状にできたり、

新ジャガみたいに皮の柔らかい野菜を水洗いして、少量の水と共にすり鉢に入れ、かき混ぜると皮をむくことができますよ。


すり鉢のツボ

  • 江戸の料理人は「する」という言葉を嫌い「あたる」という言葉を使った。 すり鉢と言わず「あたり鉢」「あたり棒(当木)」という。
  • すりこ木を回し木とも呼ぶ。
  • フードプロセッサーは素材に熱をもたせてしまう。
  • 新品のすり鉢のする面についている白い輪は、重ね焼きをする際についたもので害は無い。
  • 「台所道具の中で擂鉢は一番美しいものだと思いますなあ・・・・・・」杉本健吉画伯はこう言った。
  • 料理の下ごしらえは寺の小僧の仕事だった。 だから主人にへつらう事をごますりというようになった。

おさらい

すり鉢で色んなものをすりこむ。

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09/01/15



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