「美味いぞ豚ロース!」と思わず口に出してしまうほどトンカツは魅力的です。 サクサクの衣にかぶりつくと豚ロース肉があっけなくサクッと切れて、脂身の旨味を実感することができます。
ヒレを使った一口カツも美味しいものですが、 やっぱり王道はロースカツだと思います。
肉は厚めがウマイものですが、なに並だって構いません。 筋を切り、塩、胡椒をなすりつけます。
薄力粉をまぶします。 厚塗りせずに、手でパンパン叩いて余分な粉は落としておくのが上手に作るコツです。
かといって、小麦粉のついていない部分がありますと、そこから衣がはがれてしまいますので、あくまでもまんべんなくです。
さて溶き卵にくぐらせまして、
まんべんなくパン粉をまぶします。 厚みのある肉の場合は荒めのパン粉、薄い肉には目の細かいパン粉を使うといい感じです。
パン粉はなんなら自作したほうが、もちろん美味しいトンカツができるわけですが、作り方は意外と簡単です。 焦げを防ぐ為に砂糖、すなわち甘味の少ない食パンを選び、耳を取り除いて少し乾燥させてから、すりおろすだけです。 パン粉の作り方→
揚げ油はサラダ油にラードを少し混ぜたものを使えば風味がよくなります。 油の温度は肉の厚みにもよりますが、今回180℃で揚げています。 厚い肉の場合は、170℃ぐらいの低温で揚げるとよいものです。
徹底的にこだわるならば、盛り付けた時、表になる面を上にして揚げ始めると、パン粉が立って見栄えがします。
揚がったら、トンカツを縦にしてしっかりと油を切り、頃よく切り分け、シャキッとせん切りにしたキャベツを枕にトンカツを並べ、食べるだけです。
とんかつソースをかけたり、塩で食べたり、レモンで食べたり、 からしを塗ったりとお好みですが、今回は味噌カツとして食べるためにみそだれを作ります。
こちらをどうぞ→ みそだれの作り方
たしかにとんかつはウマイけど、酒の肴にならんのよ・・・とお嘆きのお父様に朗報です! こちらをどうぞ→ トンカツあんかけ
※めんつゆは自作するとすばらしいです。 もみじおろしも簡単です。
愛読書である池波正太郎さんの「食卓の情景」に書いてあったのですが、 池波さんは、カツレツを食べ残しておいて、ウスターソースをびしょびしょにかけ、翌朝までとっておくそうです。
そして冷たくなったソース漬けのカツレツを冷たいまま、熱いご飯で食べます。 とくに冬がウマイとか。 友人の井上留吉氏の発案らしいです。
嵐山光三郎氏の「カツ丼の道」にあったトンカツの作り方です。
豚ロースをあらかじめ醤油の中に1時間漬けておいて、それをトンカツにします。 あまり漬けすぎると辛くなります。
こうして完成したトンカツをご飯の上にのせて、また醤油をかけて食べます。 蓋をして蒸らしておくとなお結構です。
トンカツが残った場合、カツ丼にするもの良いですが、カツサンドをこしらえておくのにハマっております。 ヒレカツを作った場合なんかにはとくに、こうして作っておいて、小腹がすいたらバクつくわけです。
食パンの耳を落として、ヒレカツをはさみます。 もちろんキャベツも前日の残り物です。 味噌だれや、トンカツソースもかけておきましょうか。
あとは適当な入れ物を用意し、わりとキツめにカツサンドを詰め込めば雰囲気出ます。
うどんのツユように、とんかつにも関東風、関西風があります。 衣を黒っぽく、トゲっぽく揚げるのが関東風で、白っぽく、ふんわりと揚げるのが関西風です。
トンカツを揚げる際に衣が破れてしまうのは、油の温度が低いからです。 揚げ上がりに衣と肉の間にスキマができるのは、 揚げすぎと、肉の下処理不足が考えられます。
06/07/04