鰹ってどんなに丁寧におろしても、ある程度の身が中骨に残ってしまいます。 その骨を眺めていて今回ネギトロを作ってみようと思いついた次第ですが、 さる鰹節屋さんに聞いた話によると、製造工程で大量に出るこの中骨を焼いて、子供の頃おやつにしていたそうです。
さて、中骨をまな板の中央に置きまして、スプーンで表面を軽くなでていきます。 すると、
※魚を三枚おろしにした後の中骨のことを中落ちといいます。 さらにそこから取った身の事も指します。
とれますとれます身が。 中落ち一本につき、100グラムぐらいの身がとれちゃいます。 魚も肉も、骨に近い身が旨いんですよね。 これでネギトロを作ります。
ちなみに本来ネギトロとはマグロのトロを叩いて刻みネギと合わせたものを指しますが、本気でトロを使って仕込むネギトロもそう無いと思われます。 実は鰹はマグロの種類のひとつですので、これもネギトロと呼んでいいのかなあと思います。
ちなみに今回のネギトロは「食べてはみたものの脂がなくてうーんちょっと」という鰹のサクでも作ることができます。 この際はあらかじめざっくり切り分けておきます。
身を包丁でトントン叩いてミンチ状にし、ネギとあえればよいだけなのですが、今回はなめろうばりにニンニクショウガを混ぜ込んで叩いています。
身に脂が無い場合はさらにここへオリーブオイルをたらしこんだりすると、風味が豹変します。 塩や醤油少々、味噌等を加えて軽く味付けしておくのもおすすめです。
今回はマグロ然とした赤味に乏しかったので、梅肉も加えて叩いてます。
完成したネギトロはご飯の上に乗せて食べたり、そのまま肴にしたりします。 丼にする際は温かいご飯でも構いませんが、 極薄味のすし飯にするのもおすすめです。
肴にする際は、炙った海苔といっしょにつまめば極楽です。
軽い気持ちで揚げてみたところ、いわしつみれやアジ団子みたいな感じで旨かったです。
13/09/09