もうしばらくすると春分の日です。 春分の日を中日としてその前後7日間を彼岸(ひがん)といいます。 お彼岸といえばぼたもちですよね。 え?おはぎですって?
そうなんです。 お彼岸といえばおはぎです、も正解なんです。 彼岸って年2回あるじゃないですか。 その、春の彼岸に食べるものをぼたもち、秋の彼岸に食べるものをおはぎ、というそうです。 面倒くさい話ですよね。 個人的にはこの黒丸団子をおはぎと年中呼ぶことにします。
さて、祖母はお彼岸になるといつもおはぎを作っていました。 さらしにくるんでクルクルクル・・・とまるめてポン、とおはぎがでてくる様子を子供の頃熱心に見守っていました。
お彼岸になると、よく色んな方面からおはぎの頂くのですが、今年はひとつ手作りしてみようと思います。 祖母に聞いてきました、作り方を。
さてまずはあんこ作りからはじめましょう。 ちょうど赤飯を作るときの要領で、 あずきを煮ていきます。
あずきを洗い、ひたひたの水で茹でてふきこぼすこと2回、次にあずきの表面がでないように水を加えながら柔らかくなるまで煮続けます。
あずきが柔らかくなりましたら、あずきと同量ぐらいの砂糖を加え、木ベラで練りながら水気が飛んでネットリするまで練り合わせます。 仕上げに塩ひとつまみを加え、 練りこむとあんのできあがりです。
※砂糖の分量はお好みで増減してください。
今回はあんをこして「こしあん」を作りますが、粒のままでも、つぶし餡でも結構です。
赤飯を炊くときのように、もち米とうるち米(普通のお米)をブレンドして炊きます。
炊いたご飯をすり鉢に移してドンドン突きます。 そういえばこうやって餅を手作りしたこともありましたっけ。 その時は愛用していたすり鉢を割っちゃいましたっけ・・・脱線。
ご飯の粒は半分ぐらい残る程度に仕上げます。
突いたご飯は丸くまとめておきます。 うちの子供たちならば、ここでまんべんなく海苔を貼り付けて真っ黒けっけおにぎりにするところですが今回は関係ありません。
さて。 役者はそろいました。 これからどのようにして、ご飯の団子にあんこの衣をまとわせるのかをご説明さしあげます。
子供の頃、この作業を見るのが好きでした。
※ここで「ごりょうにん!」とかけ声をかけました
まず愛用の茶碗を持ってきてください。 でもあんまり高価なものは使わないでください。 それにさらしをすっぽりとかぶせまして、用意しておいた餡を木ベラで塗りつけます。
ここからは撮影の都合上、カミさんに協力してもらいます。
※ここで「んなかむらやっ!」とかけ声をかけました
こんな感じに均一に、左官さんにでもなったつもりで塗りつけます。 楽しいです。
ご飯の団子を真ん中に配置しまして・・・
エイヤッとくるみこみます。
※ご飯の団子が大きすぎると餡が全体を覆ってくれませんのでご注意ください。 その場合は茶碗を大きなものに変えてください。
くるんだら茶碗からはずし、テルテル坊主のようにしぼりこんでください。
クルクルクルと締めつけまして・・・
お皿にやさしく落とします。
ゆっくりとさらしをはぎとりますと・・・。
※ここで「まってやした!」とかけ声をかけました
しっとりスベスベのおはぎが姿を現しました。 その落ち着いた佇まいは、丸いけれどモノリスを彷彿とさせます。
仕上げにちょこんとゴマをのせたら婆ちゃん風おはぎのできあがりです。
※かけ声が3つでてきましたが、 これは最近お気に入りのほぼ日コンテンツ「大向うの堀越さん」のマネです。 気になさらないでください。
ところで善哉(ぜんざい)とお汁粉の違いって何なのでしょうか(作り方)? 天ぷらにソースをかけますか?に興味深い話がありました。
とあるお店の説明だそうです。 九州人の著者、野瀬泰申さんはこう言います。 「小豆が粒々で汁がないものは、ぜんざいなどではなく、ただのあんこである」 同じく九州人のオイもそう感じました。 どうやら地域によって呼び名が異なるようです。 興味のあるかたは本を読んでみてください。 ちなみに島根県には小豆雑煮というものがあります→ 鳥取風雑煮@全日本雑煮大図鑑
更新日:22/12/17
公開日:10/03/03